＿CHESS *終幕

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大「 警察は最初、力をいれて捜査してた

だから直ぐに犯人も捕まるって

そう確信してた、のに

…2ヶ月後、捜査は打ち切りになった

そして、そのまま

事件は捜査されることはなくなった 」









苦渋の表情を浮かべ

そう言い放った








大「 俺にも理由は教えず

警察は知らぬ振り

そっからもう6年だ

…けど、俺は諦められねぇ 」


玄「 でも

どうすんの？

気持ちだけじゃどうにもなんないことでしょ 」


大「 …で、此処からが

神宮寺の質問の答えとなる部分だ 」








それまで伏せていた顔を上げ

神宮寺は京本を見る









大「 俺がCHESS(これ)を作った1番の理由

…警視庁から事件についての資料を盗むつもりだった 」


勇「 そんなん、無理だろ…！

危険性を伴うし

第一、資料がある場所まで辿り着けるか

それすらもわかんねぇし… 」









神宮寺の言葉は最もだった

敵の陣地に乗り込む行為

それは無謀すぎるのだ









顕「 そうだよ

全員で戻ってこれないかもしれない 」


大「 …藤井が言いたかったのは

その事じゃねぇ、きっと

…頭、使え

なんで俺がさっきCHESSのランクの話をしたと思う？

意味もなく時間使うことなんてしねぇよ 」









冷静そのものの態度で

神宮寺達を見る

答えは出ぬまま

数秒、若しくは数分が経っていたかもしれない

それまで黙っていた都築が

口を開いた









『 …ランク、価値、重要性

必要か、そうでないか

チェスで言えば

強いものこそ最後まで残しておきたい

そして、キングは取られてはいけないから

その為に他の駒は犠牲になる









此処まで言えば、分かるでしょう？ 』









今まで見たこともないような

辛そうな表情を浮かべ

呟くと

その言葉の真意に気付いたのか目を見開き

ガタッと音をたてて立ち上がった









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