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ym.side
やっぱ楽しいなぁ。あの時に戻った気分。
伊野尾「もうそろそろ帰ろうかな。」
山田「うん。」
伊野尾「じゃあ、また月曜日。」
そう言って俺の方を向いた背中が別れたときと同じように見えて、呼び止めてしまった。
山田「待って!」
伊野尾「何?」
山田「あ、えと、、」
伊野尾「もうw、何?」
そう言いながら俺の方に近づいてきてくれるいのちゃんはやっぱり優しくて、あの頃から変わってない。
山田「帰って欲しくない、」
伊野尾「わがままは嫌われるぞ。」
山田「、、いのちゃん、好きだよ。」
伊野尾「あのさ、」
山田「分かってるよ。でも10年前より男同士で付き合ってる人も増えてるし、周りに文句を言う女性だっていない。いたとしても気にならないくらい幸せにする。だから、、だから、、っ、」
言えないよ。こんなダサい告白嫌だろうし、言う勇気がもうないよ、
伊野尾「まだ俺が好きなんだね。」
山田「うん、そうだよ。」
伊野尾「じゃあ、なんで別れるって言ったとき止めなかったの?変な噂だってあったし。」
山田「それは、止める権利ないと思って、、噂は勝手に女子が話を盛っただけで俺は別れたとしか、」
伊野尾「俺、止めて欲しかった、」
山田「ごめん、」
伊野尾「会社でもそうだけど、俺の気持ちも考えてよ。」
そう、だよな、
あの時俺は止めなかったんだし、今更って話だよな、
ここまでハッキリ言われてやっと気付いたよ。
山田「ごめん、会社も辞めるよ。近くにいたら迷惑でしょ。」
伊野尾「1ヶ月も経ってないのに辞めたら変でしょ。また変な噂立つわw」
じゃあ、どうしよう、
悩んでいるとため息が聞こえた。怒ってるのかな、
伊野尾「仕方ないなぁ。そばにいていいよ、」
山田「え?」
伊野尾「俺だってずっと好きだもん。忘れられるわけないでしょ?こんなに素敵な人。今日デートして思ったんだ、やっぱり忘れられないんだなって。」
山田「いのちゃん、、っ」
伊野尾「泣かないでよw次こそ俺を不安にさせないでね。」
山田「うん。」
あぁ、幸せ。ただ一つ、
山田「涼介って呼んでよ。」
伊野尾「それはちょっと、」
山田「なんでよ。」
伊野尾「無理。普通に恥ずかしいし会社で間違えて呼びそうだから嫌だ。」
山田「じゃあまた今度ね。」
伊野尾「はいはい。」
こんな簡単なことなら、もっと早く再会したかったな。
fin.
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作者名:百折不撓(ひゃくせつふとう) | 作成日時:2023年12月24日 13時