結婚 29 ページ29
大貴は、何も言わず私の手を握ってくれた。
「大貴はさ、」
「んー？」
「なんで、私がここにいるってわかったの？」
大貴は分かりやすく悩んで、そのあとに考えがまとまったのか
「大貴君のかん、、かな？」
「え？かんなの？」
と言うと、当たり前のように
「うん。」
と答えた。
「Aを探そうと思って走ってたら、なんとなくここにたどり着いた？的なかんじ、」
「へぇ〜なんかすごい！
もしかして、学校とかも探してくれたの？」
「うんん、探してない。いないってわかってたから」
「？？」
荷物もなにもかも私は学校においてきたのに、なんで学校にいないってわかったのか不思議に思った。
「ふふっ、なんで知ってたか気になる？」
「なるなる！！」
「うーん。でも勝手に学校さぼってどっかいく人には教えなーい。」
意地悪な笑みを浮かべてくる。
大貴は余裕そうに私を覗きこんだ。
「うぅ…、ご、ごめんなさい。もうしません。だから教えて下さい！！」
「う〜ん、まぁよろしい！おしえてあげよう」
「山田が教えてくれたんだ。」
その言葉と同時に風が強く吹き付けてよりそのことを強調しているようにも聞こえた。
「山田くんが？」
「そう、Aは学校にいないって、だから探してやれって言われた。お前しかできないことだってな、俺がいっても逆効果だって」
私が山田くんにひどいこといったから？
やっぱり山田くん傷ついたんだよね？
あのときはただ感情を抑えきれなかっただけなの。
ちょっと強く言い過ぎた。
それに山田くんの話を最後まで聞かずに決めつけてしまった。それは私が悪い。
今度会ったらちゃんと、謝ろう…。
そう思ったら涙がでてきた。
やばい！大貴に見られたかな？
そう思ったが大丈夫そうだ。
大貴は気付いたけどそっとしてくれてるんだと思う。
さすが、大貴だね。
ーーー
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作者名：夢 x他1人 | 作成日時：2017年11月20日 23時
