凡才なので。2【ハイキュー】

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ぴろん、と可愛らしい通知音が鳴ったはいいものの、

送られてきた文面を見て、僕は教室の中だと言うのに思いっきり顔を顰めた。



『………は？』



数名の女子やら男子がこちらを見て「紕波すげー顔!」と笑う。

だがそんなことどうでもいい。

僕は急いで教室を出てなるべく人気のないところに向かう。




“十和ちゅわん後で会おうね❤”




＿＿＿送り主は、確かに国見くんだったはず。

でも、あの文面は絶対国見くんじゃないし、

大体国見くんは僕にはあまり積極的に連絡をとってくる方じゃない。



『………もしもし国見くん？』



あんなメール返すのも嫌なのでとりあえず本人に電話してみた。

……青城の校則って校内でのスマホOKだったっけ。

もしダメで怒られてしまったらそれは申し訳ない。

まぁあんなメール送られてきたんだから大丈夫か。



「……紕波さん、あれ、及川さんなんで。」



だろうな。知ってる。

そりゃそうだ。僕のことあんなクソみたいな呼び方すんのはアイツしかいない。



『だろうね。今近くにいるの？』

「十和ちゅわん何で及川さんのメールブロックしたのさ！悲しい〜〜！」

『………切るか。』

「待って待って待って!!」



スマホの画面のバツのボタンに指があと1ミリで触れるところまで来た時、再度甲高い声が聞こえた。



『………何で、国見くんのスマホで俺にメールして電話にまで出てるんすか。』

「だって十和に着拒されてるから。」

『お疲れ様です。』

「お疲れ様じゃないっ！そろそろ泣いちゃうよ!?」

『男の涙なんか興味無いんで。』

「女の涙にも大して興味無いくせにっ!」



いつも耳障りなことには変わらないが、耳元で声が聞こえるからか余計にうるさい。

この人の電話にはまともに出たことがないから、多分通話するのはこれが初めてのレベルだ。
(国見くんのスマホだけど)



「金田一はお前の連絡先持ってないって言うしさぁ、

岩ちゃんとかマッキーは昼休み用事あるらしいから、ダメ元で国見ちゃんのとこ来たらビンゴ!って感じ!」



可哀想な国見くん。後で労ってあげよ。



『………そうですか。で、何の用すか。僕忙しいんですけど。』



嘘だ。本当は大してやることがないので超暇だ。



「インハイ予選の組み合わせ見た？
Aブロックお揃いだね!イェイ!!」



本当に切ってやろうかな。

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