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練習試合当日。
相変わらずまだ薄暗い朝の道を歩く。
あーあー音楽聴きたいなー、
そう。昨日帰り道でいつものようにイヤホンを出そうとしたら、なんと行方不明。どのタイミングで無くなったのかわからなくて、探しようもなかった。
だめだ!今日は練習試合なんだから!仕事いっぱいあるんだから!しゃんとしないと!
少し下がりかけたテンションを、無理矢理奮い立たせる。
「今日塩顔イケメンさんに会えたら、よかったのになー、、、」
目の前に来た電車に、そんなことをつぶやく。今日は朝練の日の電車と違う時間だからいるはずもない。
そうおもって、電車に乗り込んだ。
“、、、、、、いるぅぅぅーーーーーーーー!?”
“しかもこっちを見てなんかハッとしてるぅーーー!?”
心の中で叫んだ声は自分でもうるさかった。
龍「あっ、あの、これ、、、昨日、座席に忘れていきましたよね?」
そういう塩顔イケメンさんの手の中にあったのは、
「あ、、イヤホン!」
無くしたイヤホンだった。どうやらポッケに入れようとしたとき、入れ方が中途半端で落ちてしまったっぽい。
「すみません、ありがとうございます!探してたんです!」
慌ててお礼を言う。きっと顔は真っ赤なんだろうな。すごく熱い。
龍「いえ、全然。よかったです。」
ニコニコと笑ってる塩顔イケメンさん。
ん?
「そういえば、、、、あの、」
龍「はい?」
《〇〇原〜〇〇原〜。お降りの際は〜足元に、、》
だぁぁ!近いなぁ!学校!
「すみません、なんでもないです。ありがとうござました!イヤホン!」
そう頭を下げて降りようとした。
龍「あ、俺もここです!今日は!」
「え!?」
龍「今日、〇〇高校と練習試合なんで。」
「え!?!?!?」
とりあえず驚いている私の後ろから、声が聞こえた。
優「ハル〜!おはよ、、、、、ってあれ?作ちゃんじゃん!!」
「!?!?え、高橋??作ちゃんって」
龍「優斗ー!今日頑張ろうな!」
「ほん!??へ!?」
優「あれ、ハル、知り合いなんじゃないの?作間龍斗。俺と一緒の小学校で、スクールも一緒。今日の対戦校のエースだよ?」
龍「エースなんてやめろよ、まだ2年だし。先輩たちについていくので必死だよ。」
楽しそうに話す2人をぽかんと眺めていると
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作者名:とかいこ | 作成日時:2019年7月20日 22時