彼女 5 ページ5
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「どうしよう!諸伏!!」
『急に電話どうしたの?』
家に帰ってすぐ諸伏に電話をする。いても立ってもいられなくなって、誰かにこの事を伝えたかったんだ。
「私降谷の彼女になっちゃった」
『えっ!?おめでとう!』
「違うの!!嘘なの!!」
『エイプリールフールじゃないよ?今日』
「だから!!!」
一から全部説明する。告白現場を見たこと、そこで乱入してしまったこと、その時苦し紛れの言い訳をしてその恋人の振りがOKされたこと。それはもうペラペラと
『その勢いで告白しちゃえば良かったのに』
「いやいや!!無理だから!!」
『でも、これも自業自得じゃない?』
「うっ」
グサグサっと心に突き刺さる正直なことを言ってくる。やめて、私のライフはもうとっくにゼロなんだから
「どうしよう」
『……それならゼロに好きになって貰えるようにアプローチしたら?恋人のふりならデート誘うのも容易いでしょ?』
「そんな簡単じゃないんだよ!!」
『そんなこと言ってたらいつまでも変われないよ』
「それは、そう。だけど、」
言葉に詰まる。確かに言ってることは正しいけど私は勇気が出なくて、いつも後一歩のところで終わってしまう。今回は変わるって決めたんだ!
「今度の夏祭り誘ってみる!」
『うん。応援してるよ。頑張って』
「ありがとう、おやすみ」
いつも優しいな、諸伏は。こんなに遅くまで電話で相談に乗ってくれる諸伏は良い友達だな、なんて思う。明日絶対に誘うって決めてそっと眠りについた。
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作成日時:2022年6月18日 17時