ヒソカレ (ページ35)

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自分の部屋の天井を見つめる。

こうして何十分たっただろう。

ジョンハンは、案外嫌な奴ではない。

今日過ごして、そう思った。

そう結論付けるのは早いかもしれないが、今まで話し掛けられても簡単に流すだけだったから向こうも意固地になって嫌な風に声をかけてしまっていたのかもしれない。

妹のためにプレゼントを買うし、話してて意外と間があかない。

実はクレープのお金も払っていない。

出そうとしたのをあいつが止めたんだよね、男が払わないとって。

なんかそう思うと、不器用なだけなんじゃないかなって考えるようになった。

けど、やっぱ分かんないわ。

ジョンハンが私に執着する理由。

１年のころから良く話し掛けに来てくれたし、ふざけてか本気かは分からないけど何度も付き合おうと言ってきていた。

こうやってだらだら今まで適当にあしらっていた私にも、責任はあるのかもしれない。

思えば何度だって、はっきりと言うチャンスはあった。

私は逃げて流して、何も言わずに過ごしていただけだ。

―――――コツン

窓に何かが当たる音がした。

ミンギュ？

机の横にあるカーテンを開く。

ミンギュが部屋のベランダからこちらに小さい石を投げたようだった。

主「どしたの」

ミ「ううん、なんか暇だったから」

少し肌寒い、ミンギュも普段あまり着ないようなセーターを身にまとっている。

ミ「今日久しぶりに一緒に帰れなかったしさ、なんか話したくて」

主「そうだね、いつも一緒に帰ってるから変な感じ」

ミ「ユナとふたりで遊んできたの？」

どきっとした。

そう言ってミンギュには先に帰ってもらったけれど、実際ユナとは遊んでいない。

嘘をついてしまったことへの罪悪感が、いま一気に押し寄せる。

主「そうそう！久しぶりにふたりでカラオケにね！」

ミ「そうなんだ、楽しかった？」

主「楽しかった！ミンギュも今度行こうね」

ミ「そーだな」

それから私たちはしばらく他愛もない話をして、また明日とドアを閉めた。

ミ「・・・。」

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