ハンターで蜘蛛の俺らの主が人外過ぎてツラい【四】 (ページ15)

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【主】面倒事に自ら突っ込んでいくスタイルページ15

「よし､大体見て回ったな｡買うものも買ったし……｡あ､マタタビのお釣りで何か買って食べるか」

薬研「おっ､それはらっきーだな」

「ははっ､家の奴等にはナイショ､な｡皆行きたい行きたいってなるから」

秋田「分かりました！巴形さんも内緒ですよ！」

巴形「あぁ｡分かった」

そんな事を話しながら歩いていると嫌な予感……大体面倒臭い事が起こる前の感じがした

薬研「大将？立ち止まってどうしたんだ？」

「何だか面倒事が起こりそうな……」

薬研「そんなそうそう起こらねe「お”ぉい！待て！！」………起こったな」

薬研が笑いながら私の予感を否定しようとしたが､途中に聞こえてきた声に半眼になりながら言葉を漏らした

「何だ何だ｡何があったんだ」

周りを見渡すも生憎の身長で全然見えない

「…………巴形｡肩を貸せ」

巴形「肩？何故＿＿＿＿っ！？」

巴形が話している途中だがそんなものは構わず肩に跳び乗った
……こんな時なんかは猫の脚力があって良かったと思う

騒ぎの方を見ると眼鏡の男が刀＿＿大きさから大太刀と太刀､後は……短刀､だろうか＿＿を持って､追い掛ける男から逃げている所だった

しかし何の騒ぎだ､と周りに集まって来た人だかりのせいですぐに追い付かれてしまっていた
よくよく見れば眼鏡の男の方は怪我をしていてボロボロのようだ

……眼鏡の男だからな？眼鏡じゃ無いからな？

「薬研､秋田､巴形」

秋田「どうしました？何が見えるんですか？」

「後で話す｡マタタビ買う前に寄った店あるだろ､簪買った店｡彼処に行っておけ」

薬研「は？ちょ､待て！」

薬研の制止の声を無視して騒ぎを起こしている男達の間に跳んで降りる
途端､周りがざわっ､と沸き上がる
その中心にいる男達は＿＿背の方にいる眼鏡の顔は多分だけれど＿＿驚いたような顔をして直ぐに私を睨み付けてきた

男「何だこのガキ………お“い！痛い目にあいたくなかったらそこを退けぇ！」

「……ふぅ｡どうしてそんなありきたりな言葉しか言えないのかねぇ｡此方はその言葉､聞き飽きてんだよ」

男「あ“ぁ！？ガキが！」

「ガキ？…そうか｡ガキか

じゃあ＿＿ガキはガキらしく………

.

逃げてやるよ」

言うが早いか､後ろにいた眼鏡の男を肩に抱え､屋根の上に跳び乗る
もちろん刀も持っている

「ふふ､驚いてんな
只のガキが考え無しにあんな騒ぎの中飛び込んでいくと思ってんのかバーカ」

屋根の上を走りながらそう呟くと､呆けた顔をした眼鏡の男が話し掛けてきた