じんわり、ふわり。

1.Hiromitu.K ページ9

episode2
Hiromitu,Kitayama









やってしまった。

そーゆーことだよね？

この状況。




下着、つけてない。

私の家じゃない。

隣に寝てるのは─────。






「……」



起こさぬように

そっとベッドから抜けて

床に落ちてる下着を拾う。



私、酔った勢いにしろ

安売りして何してるんだろう。





ブラジャーのホックを掛けてる時、

後ろから抱きしめられた。




「……んっ、ちょっ、何して。」


「ん……」


「……待って、私仕事行かなきゃ。」


「んー」



脇の間から私の胸を包み込む。


ちょっ……////



「んっ……//」



って、私も何感じてっ……



「北山くんっ！」


「……わりぃ。」



正気に戻ったのか

パッと手を離した。






「じゃぁ……」



玄関先、帰る時

北山くんは玄関先まで来て



「あのさ……その、昨日の…」




酔った勢い。

事故。

なかった事に。



さぁ、どんな言葉がくる？




「……その、俺たち、付き合うってことで
いいんだよな？」


「……え？」


「……え？違うの……？」


「……違わない。」



まさかの答えに、思考回路がショートしそうになった。


うそ。

こんなミラクルがあるの？




「ふふっ。
じゃ仕事頑張って。」


「うん…。」



ミラクルが起きた。

嘘でしょ？

私、北山くんの彼女……？







北山くんは会社の同期。

成績優秀で会社のエース。

甘いルックスと明るく、気さくな性格のせいか

女子社員からも人気。

そのせいかチャラそうに見えるが

意外と真面目で

上司からの信頼は厚い。




そんな彼の彼女になったの……？

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