じんわり、ふわり。

11. ページ39

────私、藤ヶ谷くんの事が好きなんだ。



「……好き、なんだと思う。」

「……ふふっ、好きなんだと思う、か。」



気付かされた今、とても恥ずかしくて。

面と向かって言えるような柄でもない。


目を合わせる事も出来ない私に

藤ヶ谷くんはそっと手を繋いだ。


「……桜井に先越されちゃったな。」

「……」

「ずっと前から好きだった。」

「……藤ヶ谷くん。」


───握られた手はとても温かくて。


「気遣いが出来てしっかり者で
仕事に対しての取り組みもいつも一生懸命で
同期として凄く誇らしかった。」


───じんわりと胸までも温かくする。



「そんな桜井をみていくうちに
好きなんだって気付いた。」

「……っ///」


「桜井、付き合おう。」


小さく頷き、繋いだ手を握り直した。





「────はい。お願いします。」






キラキラと輝く街並み

二人肩並べて歩く。


ぎゅっと距離が縮まる

クリスマスはすぐそこに。






「本当は今日ね、藤ヶ谷くんのクリスマスプレゼントを選びに来たの。」

「そうだったんだ。
じゃぁ、クリスマスはお互いのプレゼントを選びに行こう。」









end…★

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