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「空いてねぇなぁ。」
「んー。」
空いてる席を探していたら
いきなり北山くんが歩きだして
「隣いいですか？」
誰かと交渉してる。
後ろ姿じゃわからない。
「おい、A！
ここいいってよ。」
「えっ？あ、うん。」
こっちこっちと手招きして私を呼んだ。
北山くんの方に行くと隣には
二課の桜井さんだった。
「……すみません。隣いいですか？」
「あ、はい。どうぞ。
私、もう行くんでいいですよ。」
「……え？あ、はい。」
そう言って、席を立つ桜井さん。
その瞬間、すっごくいい匂いがした。
柔軟剤？
香水とかそうゆうやつじゃなくて。
桜井さんは一礼し、私たちの前を通り過ぎた。
「……めっちゃいい匂い。」
「え？」
「桜井さんだよ。
ふわっと花の香りみたいな。
柔軟剤かな？香水みたいなキツイ感じじゃないし。」
クンクンと鼻を鳴らすように
ニヤつく北山くん。
「……」
「桜井さんってさ、高嶺の花だよね。
なんつーか、クールビューティーで
簡単には落ちないみたいな。」
「……は？」
何を言ってるの？
「そこがまたいいのかな？
強気な女も嫌いじゃない。」
ましてや、彼女の前で。
ばっかじゃない？
「……なにそれ。」
目線をサラダに向け呟くと
北山くんはクスっと笑った。
「……妬いてんの？」
そう言って私の顔を覗き込んだ。
「───っ！//」
「ふふっ、可愛い。」
「〜〜〜っ！？！？//」
なに食わぬ顔で
チキン南蛮を頬張る北山くん。
な、な、なにそれ！？
私はからかわれただけ？！
涼しい顔しちゃってさ。
なんか私ばっかり好きみたい。
……実際そうなんだけど。
あの日、酔ってたけど
鮮明に覚えてる。
声、好きなんだよねって
酔ってた私は彼に暴露しちゃって
萌えボイスとか言って遊んでた。
北山くんも私も酔ってたから
ノリノリで遊んでたの。
この際、嘘でも好きって言ってもらいたい。
そんなイタズラ心が騒いで───。
“おいで”
その言葉を言われた時、
思わず北山くんに抱きついて
そのまま───。
あの日私は北山くんの声だけじゃなく
全部が好きなんだって
抱かれた時わかったの。
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M H(プロフ) - 藤ヶ谷くんのお話…「きっと愛してしまうんだ」のパクリですか？たまこさんの作品、どれも大好きだったのでちょっとショックです（ ; ; ） (2022年5月3日 21時) (
レス) @page7 id: a2d6f7ddd8 (このIDを非表示/違反報告)
ﾀ ﾏ ﾓ ﾘ _ ﾋﾟﾖ ﾏ ﾙ(プロフ) - どのお話もドキドキしつつ、会社に3人がいたら良いなと読んでて思いました(＞＜) (2018年1月11日 14時) (レス) id: ac67987a8b (このIDを非表示/違反報告)
さやか - はい！甘い時間にも書き込みさせていただいた、さやかです☆キミシリーも大好きで読んでました！これからも応援しています！ (2018年1月10日 23時) (レス) id: 9372bbe37d (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - ゆんちゃまんさん» ご指摘ありがとうございます。漫画読んでみたいと思います。不愉快な気持ちにさせてしまったのでありましたら申し訳ありません。 (2018年1月9日 22時) (レス) id: 0da3131f85 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - さやかさん» 甘い時間にもコメントくださいましたよね？(違ったらごめんなさい。)読んで下さってありがとうございます。太ちゃんの照れてる顔可愛いですよね(笑) (2018年1月9日 22時) (レス) id: 0da3131f85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たまこ
| 作成日時：2016年12月11日 22時
