◻︎013 ページ14
・
「終電までな」
私の頬を掴むのを辞めた陣平くんがそう言った。
飲むのは元々終電までのつもりだけど…と首を傾げる。
「本当は今すぐ連れて帰りてぇけど、A久々に会った友達だしもうちょっと居てえだろ?でも、終電までには絶対帰るぞ、俺ん家に!」
…神様、私がこんな素敵な方と付き合っていて本当にいいのですか?!
と叫びたくなるほど優しい陣平くんに感謝が止まらない。
しかもサラッと言われた俺ん家に!今日はお泊まりできるみたいです!嬉しい!
「〜っ、ありがとう!!だいっすき!!」
思わず抱きつきそうな衝動を何とかギリギリで押え、陣平くんの手を握る。
「酒はほどほどにな、今日の夜は覚悟しとけ」
そう言ってニヤッと笑う陣平くんはあまりにかっこよくて心臓に悪い。
赤すぎ と笑って私の耳と頬を触る陣平くん。
「〜っ飲んだから!!」
あまりに一度に甘いことを言われて、されて、心が持たなくて、変な言い訳をしてしまう。
「そろそろ戻るか、Aの席まで送る」
そう言ってサラりと手を繋ぐ陣平くんに連れられ、私の席を伝える。
「俺と結構近かったんだな」と言う陣平くんに、誰と飲んでいたのか聞くと、私も会ったことのある萩原さんと、名前はよく聞いたことのある同じく警察学校時代の同期の伊達さんの名前が出た。
そして、目の前に広がる景色は、
「ごめん、遅く〜って、え?」
「は?お前ら」
なんと、私の友達と、萩原さんと写真で見た事のある伊達さんの姿が一緒にあったのである。
「いや〜、偶然が重なってさ!」
「きゃー!それよりA!それが話題の!」
「観覧車の松田さんー!」
「手繋いじゃってるじゃーん!」
驚きの言葉の数々に口が開いたまま閉じられなくなる。
観覧車の、松田さん…
先日のあの事件しかない。うん。100パーセントそうだ。
私は酔っ払っていたけど確実に言っていない。断定できる。
つまり、この目の前にいる彼の同期2人(きっと主に萩原さんだろう)が話したのだろう
ここまで理解するのに約2秒
手を繋ぐ隣の彼も同じく理解したのだろう。
「萩、お前!」
「いやぁ、可愛い女の子達とラブラブカップルの話するの楽しいね!」
ニコニコで話す萩原さんと、少し気まずそうにしつつも笑っている伊達さん。
そして、酒の肴にするには充分すぎる話と目の前の私達を見て笑う友達。
うわぁぁぁ、恥ずかしい!!!!
1134人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
或 - ふひひひひ…ってにやけてしまうほど作品です!(気持ち悪くてすみません) (2022年5月30日 21時) (レス) @page20 id: 62feb543dd (このIDを非表示/違反報告)
みょん(プロフ) - ヨアさん» わー!コメントありがとうございます!嬉しいです(><)❤︎コナンになったことで事件増えるの面白いですね笑コナンになるタイミングで書かせて頂きたいと思います! (2022年5月14日 15時) (レス) id: 0e3a4d985c (このIDを非表示/違反報告)
ヨア - 更新楽しみにしてました!!リクエストなんですが、新一がコナンになったことでより増えた事件に陣平が疲れて限界来そうな所、夢主ちゃんが陣平を甘やかす(癒す)ようなものが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます!! (2022年5月14日 11時) (レス) @page5 id: 3df9c04991 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みょん | 作成日時:2022年5月6日 4時