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「あともう一着なんだけどいいかな、待たせてばかりでごめんね？」
「気にしなくていいよ。俺もその間に選べてるし。いっておいで」
いくつかタキシードの候補を絞り込んでいる悠一に頭を撫でてもらい、再び試着室へ。
前回から同じ担当さんで、随分仲良くなった事もあり色々と駄々洩れだ。
「とても微笑ましいです。ここまで甲斐甲斐しい旦那さんは久しぶりです」
「私も想像以上で…もう今日は表情筋が仕事をしません」
にやけてばっかり。と二人で笑いながら、最後のドレスも見せる。お色直しのカラードレスも含め数着試着していれば普通に長丁場だ。嫌な顔一つせず自分のものも選びながら寄り添ってくれるスーパーダーリンに溶け切りそうである。
試着を終え、並んだドレスたちをみながら彼の袖を引っ張る。首を傾げる姿も変わらずに好きすぎる、と思った。
「どれが一番可愛かった？」
「…４着目と９着目が好き」
うう、と顎をさすりながら考え込んだ悠一は、でもAが好きなの着るのが一番だしなぁ、と絞り出すような声。可愛い。
「天才じゃん私も好き…」
私、４と７と９。と呟く。驚いた様に一瞬見開いた目が、すぐ幸せそうに痩せた。
何か、視えたらしい。
待って。と片手で制する私に満足げに頷いた悠一は、大人しく私の答えを待つ。
「今日で決めるぞ〜。…んんん…」
一生に一度の晴れ舞台。真っ白で、ふんわり柔らかくて、丁寧で。
長いトレーンが似合う花嫁さんになれる、彼の隣を一番似合わせてくれる私だけのドレス。
「せーので一緒に言おうか。どこが視えた？」
「俺の隣」
「含んだ言い方するなぁ」
悩ましい。と今度は私が顎に手を置き唸る。彼が視えた未来は、今私がドレスを決めた瞬間の隣なのか、式場でドレスを視た隣なのかは分からないが、まぁ、どちらも好きだと言ってくれるのだから良しとしよう。難しい事は考えない。
「番号で言おうね、せーのっ」
決めた。と大きく頷く。掛け声の後は
「「４番っ」」
わお。と思わず悠一を見上げる私に、割と驚いている彼。最後まで迷っていたのだろうか、それでもどうして、揃うのである。
はにかむ悠一は、揺れてたんだよねぇ、と素直に告白した。
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み(プロフ) - おもちさん» 長いお話にも関わらず楽しんで頂けてとっても嬉しいです💕暖かなコメントありがとうございます😍 (2022年7月21日 8時) (
レス) id: aaa9f51a75 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 1杯目から読ませていただいたんですが、めちゃくちゃ好きです、この作品。迅さんパパ最高…！！なんか語彙力低下中ですが本当に好きです！迅さん夫婦、幸せに！ (2022年7月20日 18時) (レス) @page7 id: aefd0777d6 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - 甲賀忍者さん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます！思いついてどうしても言ってほしくて…！！共感頂けたみたいで嬉しいです😍 (2022年6月9日 13時) (レス) id: aaa9f51a75 (このIDを非表示/違反報告)
甲賀忍者(プロフ) - パパのサイドエフェクトがそう言ってるって素敵な台詞！最高です！ (2022年6月7日 21時) (レス) @page34 id: 75f75dc2eb (このIDを非表示/違反報告)
Umi(プロフ) - わかさん» きゃー！！嬉しいですありがとうございますｯｯ！！ぱぱなじんくん大変にツボなのでそう言って頂けてはっぴーです(*^^*)がんばります！ (2021年8月4日 22時) (レス) id: 266bb1a809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み
| 作成日時：2021年3月26日 13時
