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目ざとく気付いた悠一が、ちょっと待っててな。と落ち着いた悠音を再び寝かせ、私の元へ歩いてくる。
「A、そんな悲しい事言わないで」
「まだ言ってないよ」
火を止め器を置いた手はとられ、ゆっくりと抱きしめられた。ふわ、と柔軟剤の優しい香り。
「…お掃除も、ご飯も、お世話も全部任せてごめんね」
「んーん。A、夜中に何度も起きて悠音のお世話して、元気だからってちゃんと家事してくれるでしょ。全部じゃないよ」
よしよし。と子どもに対してとはまた違う優しい手つきで頭を撫でてくれる。元々涙腺が弱い為すぐに、だばっと涙を流す私に微笑んで受け止めてくれるのだ。
「悠一の方がママじゃん…」
「なんでやねん。Aは立派なママだよ、悠音に妬いちゃうくらい。俺にももっと構って」
「…悠一こそ。」
腰元の服を掴み、見上げた頬はすくう様に大きな手が包む。親指で涙を拭った悠一は触れるだけのキスをして、頭を撫でた。
「Aが一番だよ」
「うぅ〜……はるねもいちばんでしょぉぉ〜」
「っはは、勿論。」
我が子可愛い〜〜、と駄々をこね、悠一の胸に頭をぐりぐりと押し付ければ笑われる。でもほら、Aはママの前に俺の奥さんだから。と恥ずかしげもなく告げられる。髪をすくように撫でる大きな手。
「愛してるよA」
ぎゅぅ、と抱きすくめ、首元にすり寄る様に顔を埋める悠一に心底救われている。
「わだじも……」
「ほら涙ふいて」
悠音がそろそろ起きる。とティッシュを差し出す悠一は、ちん。と鼻をかむ私の頭を撫で続ける。
「…ごはんできたし、悠音起こそっか」
「うん。大丈夫、いいタイミングで起きてくれるよ。パパのサイドエフェクトがそういってるから」
彼の右半身に抱き着いてすり寄る。腰を抱いた悠一と共にリビングへ向かえば、ぱっちりおめめで私たちを見る悠音ちゃん。先程ぐずりかけたが彼のおかげで再び眠りに入り、ご機嫌に目を覚ましたようだった。
「ぅ…ぁー…！」
小さな手を伸ばし私の方へ向けてくれる。お、寝起きはママをご所望された。と悠一がけらけら笑った。
「…ふふ、悠音、ありがとう」
小さな体を抱き上げ、夕食の準備を始めた。腰がすわれば、喫茶店にも顔を出そうと思う。
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み(プロフ) - おもちさん» 長いお話にも関わらず楽しんで頂けてとっても嬉しいです💕暖かなコメントありがとうございます😍 (2022年7月21日 8時) (
レス) id: aaa9f51a75 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 1杯目から読ませていただいたんですが、めちゃくちゃ好きです、この作品。迅さんパパ最高…！！なんか語彙力低下中ですが本当に好きです！迅さん夫婦、幸せに！ (2022年7月20日 18時) (レス) @page7 id: aefd0777d6 (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - 甲賀忍者さん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます！思いついてどうしても言ってほしくて…！！共感頂けたみたいで嬉しいです😍 (2022年6月9日 13時) (レス) id: aaa9f51a75 (このIDを非表示/違反報告)
甲賀忍者(プロフ) - パパのサイドエフェクトがそう言ってるって素敵な台詞！最高です！ (2022年6月7日 21時) (レス) @page34 id: 75f75dc2eb (このIDを非表示/違反報告)
Umi(プロフ) - わかさん» きゃー！！嬉しいですありがとうございますｯｯ！！ぱぱなじんくん大変にツボなのでそう言って頂けてはっぴーです(*^^*)がんばります！ (2021年8月4日 22時) (レス) id: 266bb1a809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み
| 作成日時：2021年3月26日 13時
