私の結界 ページ31
「こちらに事前に協力を願いでなかったのは？」
と、志貴さん。
うーん、初校長に事前にバレることをなくすためかな？
「初校長に感づかれるリスクを少しでも抑えたかったというのもありますが...」
「？」
お、なんだろう。
「一番は...」
..........
「誰にも頼らずに、自分で行動したかった。」
........え
「今まで私は...初校長やAさんに頼りきり...いや、依存をしていた。」
え、そうかな？
でもまぁ、レイ本人が言うのだから...そうなんだろうな。
私はまったく、そんな認識なかったけど。
「裏切りは...自分だけで、成し遂げたかった。」
「......」
その心意気を持てるほどに、あんなに華奢だったレイは成長したんだね。
私は嬉しいよ。
「危力系の生徒たちと、蜜柑の部屋に向かったのは？その子たちには話していたんですか？」
「いえ...
佐倉さんの元に行く道中...佐倉さんを守りに行く危力系と出会い、少し間が空いた後...のばらが最初に、私に協力を願い出てくれ、その後ほかの生徒もそう言ってくれ、共に向かいました。」
危力系の子たちもこのことに関わっていたのね。
その子たちがいなかったら、佐倉さんにレイが謝ることは出来なかったって感じかな。
「なぁ」
すると行平先生が
「レイとAが友達だってこと、初校長は知っていたのか？」
と、聞いてきた。
えー、どうなんだろう。
「初校長は知らなかったと思います。...私はずっと、Aさんの結界のアリス石を持っていましたから。」
お、私のアリス石が役に立ったようだね。
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作者名：かな | 作成日時：2021年1月25日 19時
