訂正絶対 ページ4
そして、午後８時前
「レイー来たよ。」
「いらっしゃい。さぁA、席に座ってくれ。」
「うん。」
お正月ぶりに来たレイの部屋は相変わらずなにもない。
レイに指示された席に座り、レイは紅茶を作り始めた。
ちなみに私はコーヒーより紅茶が好きである。
よく分かってるね。
「どうぞ。」
「ありかとう。」
うん、美味しい。
「味はどうだ？」
レイは手前の椅子に座った。
「美味しい。身と心が温まるよ。」
ほんっと、レイは優しい。
「...なぁA、明日ある毛利レオのコンサートは行くのか？」
「もちろん行くよ。結構楽しみなんだぁ。」
「そうか...」
すると
「A、改めて言わせてほしい。行平先生を治してくれてありがとう。俺に...謝罪をさせてくれる機会を与えてくれて、ありがとう。全部...Aのおかげだ。」
私にお礼の言葉を言ってきた。
「ううん、レイと先生のためだからちょっと頑張ったまでよ。」
正直ちょっとじゃないけど。
「俺は...Aの人生で大切な時を、犠牲にしてしまった。」
「え？」
突然なに？
「学園の教師になったり...安積柚香の情報を収集し続けたり......」
はー....そこか。
「本来なら、学園から出てもっと広い世界を見たりして、Aなら活躍ができたはずなのに...」
「レイ」
「俺のせいで.....俺が先生をああしなければ」
「っレイ！！！」
私は大声を出して無理矢理レイの紡ぐ言葉を中断させた。
「もうそのことはレイのせいじゃないって先生も言ってたでしょ？」
そうそう。
「学園の教師になったのだって、理由の7割は子供が好きだったからだよ？行平先生は3割だけ。
あと安積さんの情報収集は大して大変なことではなかったから気にしないでよ。」
ほんと、案外割合少ないのよ。
「私が先生を助けたい、レイの笑顔が見たい『私』のためにやってきたことなんだよ。犠牲とか思ってない。私がやりたかったんだよ。勝手な自己満足。」
自分をせめないでよ。
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作者名：かな | 作成日時：2021年1月25日 19時
