初校長と女性 ページ17
その時
「もうやめて下さい、初校長…」
「！」
そんな初校長を後ろから抱きしめるように捕まえたのは
「ル…ルナ…っ！お前…っ、何のマネ…っ」
..........？
誰だあの人......
「初校長、あなたはどんどん逆行されていってる……お分かりですか？体だけでなく、心も…」
「月様…っ」
「あなたが自分のことしか愛せない、哀しい人であることは気付いていました。
だけどずっと、見ないフリをしてきた…
私の心の弱さがそうさせてきた…それを認めてしまう…勇気が私にはなかった。
いつか私の真心を聞きとどけて頂けると、捨て切れない一縷の望みを持ち続けていたから…
だけど、こんなことになってさえ、あなたは変わらない……
それどころか、かつてよりもあなたの心はその姿に寄り添っていくよう…
執着にとらわれた老人で、残酷な子供…」
女性がきつく初校長を拘束したまま、その細い首に手をかける。
えっ
「ル…」
「柚香の入れた石の副作用で、あなたの心と体は退化と共に未成熟の道へとつき進んでる。
そんなあなたを、私はもう見ていられない。
そのことで思いしらされるまで、私は長い年月を…多くのものを失ってきました…。
その愚かさに、とりかえしのつかない、代償によって、ようやく気付いて……やっと一歩を踏み出す勇気を受けとれた…」
その光景を見て私は
「ねぇ、あれ止めたほうが...」
「駄目だ。Aは動くな。」
「........」
初校長を助けるかレイに相談したが、強く却下された。
え、これからどうなるの...
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作者名：かな | 作成日時：2021年1月25日 19時
