じんじん。（ybxym）

＝好きだった・８＝ ページ8

＿＿＿＿覗いていたわけじゃないよ・・

覗いてない、偶然＿＿＿偶然だった。


おれは兄ちゃんに、そう言いたかった。

でも、拒絶されてしまって

話しも出来なくなった。


＿＿言い訳・・したかったのに・・。




あの時の兄ちゃんは言った？

気持ちわりぃって言った？

６文字。６文字。



壇上からの去り際も・・そうだったの？

“気持ちわりぃ”だったのかな。

・・じゃあ何でまた話しかけるの？

目を合わせるの？




＿＿＿もう無視して。。

ずっと無視してくれたらいいのに。

苦しい、苦しい。苦しいよ。

もう。またあの日々は嫌だ＿＿＿＿＿＿＿＿。




「ん。あ＿＿＿＿っっ。」

バッと目を開け、ガバッと起き上がる。



真夜中の暗い部屋で、ため息一つ。

「はぁぁ・・。」

携帯画面を見つめ「まだ３時・・。」



布団の中に丸まって、ギュッと縮こまる。



＿＿なんで？どうして？

どうして＿＿帰ってきたの・・兄ちゃん。



このままずっと、会わなければよかったのに。

おれがあと２年で高校卒業して

大学生になったら、家出ようと思ってたのに。



そしたら＿＿おれが居なくなってから

戻ってくればよかったのに・・。



なんで？・・どうして？

忘れさせてくれないの？

どうして心を掻き乱すの？



またあの日々・・。

学校であの日々を過ごすの？

またコロコロ代わる女の人を見なければいけない？



・・あ。でも＿＿＿



「そうだ・・。うち男子校だ・・。」


はぁ。っと安堵した。

女子高生は居ないんだ。

そうだ、おまけに女性教員も少ないんだ。

若い女性は居ないんだった。


「よかった＿＿＿。」



見なくてすむ。そうゆう場面を・・

また胸がじんじん。と痛むような場面を

おれはもう見たくない。



・・こっちに帰ってきたっていっても

実家から学校に通勤するわけじゃないよね？


もしそうなら、昨日母さんが

兄ちゃんのお母さんから聞くだろうし・・



きっと違う。

きっと自分の１人暮らしの家から通う。

そう、そうだ。

だからきっとそんなに会わない。

担当の学年も違うし・・大丈夫だ。



きっと、きっと・・平気だ＿＿＿＿。



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

＿＿＿＿＿＿＿＿



新学期が始まって少し経った。

新しい生活にもなれ、今のところ兄ちゃんにも会わず

学校生活を送れている。



でもー・・。

今日はちょっと・・だめみたぃ。

体調が・・わるぃぃ・・。

「う゛―――。」

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