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それから数分が経ち、
少し落ち着きを取り戻した上条さんは再び席につき
元通り、手と足を組み始めた
結衣「あんたさぁ、怖いよ?
よくあんな台本みたいなセリフがペラペラと出てくるもんだわ
あんた顔もまぁまぁいいし、その演技力だと俳優になれるんじゃない?」
上条さんの、安井くんに対する皮肉は止まらなかった
僕は口をひらいた
『上条さんは、霊媒師だった安藤さんを積極的に吊ろうともしてた
そしてそれに椎名さんも便乗してた
上条さん、僕の部屋にも来て言ったよね
一緒に安藤さんを吊ろうって
その時いっしょにいた咲坂さんにも言ってた..』
大「え.. そうなの?」
結衣「······ッ」
このことを暴露されたのが腹立ったのか、上条さんは
ギリッと歯を噛みしめて僕を睨みつけた
結衣「そうよ.. あいつがむかついたから
吊ってやろうと思ったのよ..っ」
謙「感情で投票先を決めるなんて、村人側のすることじゃないだろ」
『それに、安藤さんが霊媒師だって知って
余計に邪魔になったんじゃないの?
だから彼女を吊れて好都合だったんじゃない?』
結衣「は?あのタイミングで霊媒師なんて名乗り出したら
誰だって苦しまぎれだって思うでしょ
じゃあ聞くけど、私が部屋に行ったとき
あんたはなんで咲坂といっしょにいたわけぇ?
もしかしてあの子となんかあるのぉ〜?」
上条さんのこの一言で、大我くんの視線は僕に移り変わった
真琴「まさか.. その時に共有者だってことを聞かされて..?」
僕は思わずビクッと反応してしまった
大「岩橋くん..?どうなの?」
『ちがっ.. 僕は..』
結衣「僕は、なにぃ〜?」
上条さんはニヤリと笑いながら僕を問い詰めた
『僕はただ咲坂さんが怖がってたから一緒にいただけで..
別に共有者だなんてことは聞かされてない..!!
だから僕は殺してない..っ!!』
大「·········」
下を向いて黙り込む大我くんの元に僕は駆けだし、肩を掴んだ
『お願い、大我くん.. 信じて!!』
大我くんが僕に顔を向けた、
その時だった
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大「······っ!!
岩橋くん、それ..」
『え..?』
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涼香 - はじめまして!とても面白かったです。ハッピーエンドの話も見てみたいです! (2021年1月22日 10時) (レス) id: 84fc06f980 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - これはすっごく頭つかいましたー。怖いのになぜか読んでしまう…不思議な感じでした! (2020年1月28日 1時) (レス) id: 985d7c4caa (このIDを非表示/違反報告)
りょうか - 最初の方にすぐ殺されとったけど、なんかすごい現実味があって面白かった。安井くんすごいって、途中から感心しとった (2020年1月15日 16時) (レス) id: b5becbd2a0 (このIDを非表示/違反報告)
はなはな(プロフ) - せりなさん、初めまして。お忙しい中の更新ありがとうございます!人狼側になった2人がどんな結末を迎えるのか…続きが楽しみです!!これからも応援しています! (2019年12月16日 14時) (レス) id: 22dfc717d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せりな | 作成日時:2019年12月10日 14時