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「そう、なんだ……。全然気づかなかった(笑)俺馬鹿だからさ(笑)」
浮かれていた馬鹿な自分を自嘲するように笑うと、彼女はごめんね、言うタイミングなくて、と少し眉を下げた。
「じゃあ、これあげるよ。彼氏と行きな？」
『え、いいの？』
「…うん。別に俺行きたかったわけじゃないし。」
『ありがとう！最近彼氏と会えてなかったからこれで誘ってみる！』
嬉しそうに俺が渡したチケットを握りしめる彼女に悪気はないんだよなあ。
ズルいよ、こんなに好きにさせといて。
今さら彼氏いるなんて言われても。
もう元には戻れないよ。
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黒「あれ、湧それなに？」
湧「気づいちゃった！？可愛くない！？これ！」
いつも通りイツメンで集まってワイワイやっていると、急にくろちゃんの視線が湧の腰に向いてそんなことを言う。
湧は腰ポケットから財布を抜いて、みんなに見えるようにそれをゆらゆらと揺らした。
颯「えー、湧の趣味じゃなくない？」
秀「意外だわ〜」
湧「うるせえよ、彼女が選んでくれたからなんでも可愛いんだよ、」
黒「でた、激重彼氏。」
俺以外でわちゃわちゃとやっているけれど俺の心はそれどころじゃない。
だってそのストラップ……、
イルカのストラップ……。
「それ、おそろい？」
湧「ん？」
秀「彼女とお揃いか？って聞いてんだよね？」
「…そう、」
湧「そうだよ、いいだろお前ら。」
颯「ムカつくわ、」
まさか、そんなわけない、
頭の中ではただの偶然だって言い聞かせているけど。
気になり始めたら仕方なくて。
「水族館行ったの？」
湧「…え？」
いつも通りヘラヘラと笑いながらとぼける湧に苛立ちが伝わんないように慎重に言葉を選ぶ。
「いや、イルカだから水族館かな？って。それだけ。」
黒「平塚にしては名推理だね！？」
湧「いやそれな！？大当たり！水族館デートした！なんか彼女が大学の友達にチケット貰ったらしくて！」
秀「いいな〜羨ましい。」
「楽しそうだね、俺も行きたい水族館。」
颯「え！？平塚さかな好き！？行こうよ一緒に！」
いつも通り、一瞬静まり返った会話もまた騒がしくなって俺のマジな問いかけはなかった事のように流れて安心した。
そのイルカのストラップ、
3日前にAが俺に彼氏とお揃いだって見せてくれたやつと全くおなじなんだよね。
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ほの(プロフ) - なぁちさん» コメントありがとうございます😭💓本当に湧くんに申し訳ない気持ちでいっぱいなので笑、必ず湧くん幸せエンド書きますね( ߹꒳߹ ) (2021年10月18日 23時) (
レス) id: 81704fe7b7 (このIDを非表示/違反報告)
なぁち(プロフ) - 面白かったです ; ; 元木担として心が苦しくなってしまったので次のお話は湧くんハッピーエンドください〜！（笑） (2021年10月18日 2時) (レス) @page19 id: ee9901d79b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほの | 作成日時：2021年1月13日 9時
