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「ねえAー、」
『ん？』
「まだ時間あるよね？」
『うん？まあ、うち門限ないし、全然大丈夫だけど、』
「じゃあ、遠回りして帰ろう、」
駅に向かう道のり、Aの手を引いたまま、途中の曲がり角を曲がる。
『翔馬どうしたの？なんか今日の翔馬へんだよ、』
「そう？」
『うん、』
そんなことを言うけど、黙って俺に手を引かれて着いてきているAもAだと思う。
曲がり角を曲がった時、その方面に何があるかなんて全然分からずだったけど、あそこを曲がって正解だったかも。
『わ〜、きもちい、』
「ね、たまには冒険してみるのもあり」
行き着いた先は土手。
都会から少し外れた場所だから、川もまだいつも見ているものよりは綺麗だし、風が何より気持ちいい。
今日は熱帯夜になりそうなくらい暑かったはずなのに、そこだけ異空間のようだった。
「ね、A」
『んー？』
気持ちよさそうに伸びをしているAに、今思いついたことを言ってみる。
「、花火しない？」
『え、』
「さっきそこにコンビニあった。」
『あそこ結構小さそうだったよ？花火あるかな？』
「この季節ならどこでもあるでしょ、」
『じゃあ、あり！』
いたずらっ子のように笑ったAに、俺も同じ顔をする。
子どもの頃はいけないことをする時ほど、わくわくしたものだけど、今の感情はそれに近いかもしれない。
.
『うわ〜花火なんて久しぶりにやった！なんだかんだでやると何歳でも楽しいね！』
「そうだねえ、」
ピンク色の花火を楽しそうに川辺で振り回すものだから、当たらないように必死な俺。
今日はなんだか色んなAが見れた気がする。
散々時間を忘れて2人で遊んだけど、気づいたら残りは線香花火が2本。
『なんかこの、線香花火を最後にやる感じももはや懐かしいわ。』
「それな、この寂しい気持ちね、」
1本ずつ線香花火をとって、Aがすぐ火をつけようとするから、咄嗟にその手を止める。
『…翔馬？』
「線香花火ってさあ、最後まで落ちなかったら願いが叶うらしいよ？」
『たしかに、よく言うよね。』
「だから、ちゃんとお願いしてから火付けよ、」
『…わかった。それだけじゃつまんないからさ、先に落ちた方がなんてお願いしたか言うのはどう？』
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ほの(プロフ) - なぁちさん» コメントありがとうございます😭💓本当に湧くんに申し訳ない気持ちでいっぱいなので笑、必ず湧くん幸せエンド書きますね( ߹꒳߹ ) (2021年10月18日 23時) (
レス) id: 81704fe7b7 (このIDを非表示/違反報告)
なぁち(プロフ) - 面白かったです ; ; 元木担として心が苦しくなってしまったので次のお話は湧くんハッピーエンドください〜！（笑） (2021年10月18日 2時) (レス) @page19 id: ee9901d79b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほの | 作成日時：2021年1月13日 9時
