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*
颯太side
『…ごめんね？こんなとこに移動してもらって。』
「…いや、全然大丈夫、」
止まんない手汗を制服で誤魔化そうとゴソゴソやっていると、彼女は涼しい顔で帽子をとって、座って？と窓際のソファを指さした。
言われたように腰をかけると、向かいのソファに座った彼女がおずおずとスマホを取り出して見せてきて。
『これ、颯太くんの投稿の写真勝手に見ちゃってごめんなんだけど、』
「うん？」
俺の投稿の写真…？なんかあげてたっけ？
そう思いながら彼女のスマホを覗き込むと、少し前にあげたクラスの集合写真。遠足の時のやつ。
「これ、遠足の時の…。これがどうかした？」
『あのね、今日呼び出したの騙したみたいで申し訳ないんだけど、実はどうしても聞きたいことがあって。』
「俺に？」
『…うん、』
俺の反応をうかがうように、少し伏し目がちになるAちゃん。
『…この人のこと、教えて欲しくて、』
そう言って彼女が画面を拡大して指さしたのは、委員長だからと先生の隣に座らされている皇輝くん。
「…皇輝くんのこと？」
『やっぱり皇輝なんだ…。』
自分で教えて欲しいと言ったのに、目を見開いて何故か瞳を潤ませているAちゃん。
「その、皇輝くんとはどういう知り合い？いくらAちゃんでも、どんな関係か分からないと…」
普段はポンコツだって言われる俺でもわかる。
よく知らない人に友達のことをベラベラ喋ってはいけないと。
Aちゃんのこと、俺画面上のことしか知らないもん。
『その、まだ誰にも話さないって約束してもらえる？』
「うん？」
『こんなとこに連れ込んでるくらいだからわかって貰えると思うけど、絶対に誰にも知られたくない話なの。親にも、婚約者にはもっと知られたくない話。』
瞳にたまった雫を堪えるように歯を食いしばっているように見える。
ああそうだ、俺は何を勘違いしていたんだろう。
彼女には婚約者がいるというのに。
そう思いながらも、
『今から話すことは、私と颯太くんの秘密にして欲しい。』
そんなことを言われてしまえば。
大好きな彼女の役に立てる、これからもどんな形であれ関係を持っていられる、
そして、唯一の秘密の共有者。
断る理由がない。
こんなの深キョンに言ったら、また馬鹿にされるんだろうなあ。
望みのない恋にしがみついてるなんて。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あやか - 少年忍者箱推しなのでめっちゃ楽しく読ませてもらいました。これからもがんばってください。応援してます。 (2023年3月22日 22時) (
レス) @page45 id: c044ba1e90 (このIDを非表示/違反報告)
ほの(プロフ) - 琉依さん» コメントありがとうございます！きまぐれ更新だったのに待っていてくださる方がいたなんて嬉しいです( ߹꒳߹ )もうまもなく完結かと思いますのでぜひ最後までお楽しみください🌟 (2021年9月20日 17時) (レス) id: 81704fe7b7 (このIDを非表示/違反報告)
琉依 - はじめまして！いつも続きを楽しみにしています！また更新していただけてとても嬉しいです。主人公ちゃんが皇輝くんの手を取ってくれるのかとても気になります。続きを楽しみにしています💕✨ (2021年9月19日 23時) (レス) id: dae3c1a76c (このIDを非表示/違反報告)
ほの(プロフ) - ?さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉もありがとうございます(；_；)更新する気はバリバリにあります！が、なかなか時間が取れず遅れており申し訳ないです…。現在続きを執筆中ですので今しばらくお待ち頂けると幸いです(ToT) (2021年9月7日 3時) (レス) id: 81704fe7b7 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - ほのさんはじめまして！おすすめにこの作品が出てきたので、軽い気持ちで読み始めたのですが、とても内容が私の好みで読んでいてとてもワクワクしました。このお話を更新する予定は無いのでしょうか？ (2021年9月3日 1時) (レス) id: c09227ab17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほの | 作成日時：2020年12月19日 20時
