疑似恋愛 (ページ49)

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アフターストーリーLAST ページ49

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Aside

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「…え？」

きょとんとしている湧は本当に純粋な人だと思う。昔も今も。

「最初は私も大手に勤めるサラリーマンだって聞いてて。ほんとに高級なとこにご飯連れてってくれたし、プレゼントもかなり高額なものをくれたし。」

「普通に私も信じてて、平塚さんイケメンだし私も結構好きになりかけてたから誘われてそのままの流れで初めてあげちゃって。」

そう、ほんとに流れで。

おじさんばかり相手をしていたから若くてお金持ちでイケメンな平塚さんに誘われて乗らないなんてもったいない気がしたし、それでもってまたプレゼントをくれるって言うものだから、つい。

「平塚はパパ募集サイトでAちゃんのこと見てから一目惚れで、どうしても関係を持ちたくて嘘ついたらしいよ？でもそのためにはお金がいるから平塚もママ活してたと。」

「まあ、あいつ年上の女性の扱い上手そうだもんな。…って、そこじゃなくて！なんでそれお前ら俺に黙ってたんだよ！？」

なんで黙ってたと言われても…。

別に言う必要がなかったから？

「てかなんで颯太は一連のその流れ知ってんの？」

「平塚に相談されたから！平塚が湧に俺とAちゃんのチェキ見せられた時に全部気づいたらしいよアイツ。」

「私はそれをそうちゃんから後日特典会で聞いたの。平塚さん湧の友達だから色々ややこしいことになるよって。それで平塚さんとは切ったんだけど。」

「平塚もまさか自分がAちゃんに貢いでいたお金が俺のとこに流れてきてるなんて思ってもみなかっただろうな～。今じゃいい思い出だって2人でよく言うけど。」

「まじで、お前らさあ！」

頭を抱える湧に黙っててごめんね、と声をかける。

「知らなかったの俺だけかよ、」

「…湧わたしのこと大好きだから言ったら平塚さんとの仲が拗れちゃうかと思って。」

「もう時効だよ、湧。許してあげなって。」

「いやお前に言われたくねーし。」

そうちゃんの肩にパンチを食らわせている彼を見ると大して怒っていないのはわかるけど。

「でもまだ好きだってさっき颯太言ったよな？全然時効じゃなくない！？結婚して7年も経ってんのに平塚まだ諦めてないわけ！？」

「私は湧の嫁でしょ？何も心配いらないよ、」

「もうどこにも行くなよ、ほんとに。」

湧と頬っぺたを掴み合いながら見つめ合うと、そうちゃんが俺に見せつけないで！と叫んだ。

fin
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