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今ごろ2人は結ばれたのかな、なんて考えなければいいのに1人で考えて病んで、駅のホームまで来たのに電車に乗れないでいた。
終電を知らせるアナウンスが鳴って、次のやつに乗らなくちゃなってホームのベンチを立ち上がったとき、
「わく！！」
慌てて改札を抜けるAが見えた。
「なんで…？」
「すぐ戻ってくるって言ったのに、全然戻ってこなかった。」
「だってそれは、」
ほんとに馬鹿、そう呟いたAは俺の腕を引っ張って、改札の方へと戻っていく。
「え、A終電、」
「すみません、電車間違えたので出ます。」
駅員さんに声をかけてそのままスタスタと改札を出て、Aの家の方に連れ戻される。
「A！離せよ、」
「やだ！」
「おまえ、颯太は？」
颯太の名前を出すとピタリと足を止めるA。
「湧はほんとなんもわかってないね、てか経験がないから？女の子の気持ちがわかんないの？」
わかんないよ、そんなのわかんないよ、だって。
「だって俺、Aのことしか好きになったことないもん！経験なんてあるわけねえじゃん！」
「…やっと言ってくれた。」
やっとって？なにそれ？
なんで俺告白させられてんの？
「湧おそい、言うの。」
「…え？ごめん？」
「私も好きだよ、湧のこと。」
頭が真っ白になった。
いや、なんで？どういう流れで？
俺ついに拗らせすぎて夢の中で叶わない現実を叶えられるようになった？
「え…」
「え、なんか言ってよ。」
「いや、え？これ現実？」
「馬鹿なの？現実だって。」
俺のほっぺたをムニッと両手で摘んで引っ張るA。
「…いひゃい、」
「ほら、現実でしょ？」
だって、Aは颯太のことが好きで、
「湧は勝手に勘違いしてたみたいだけど。普通の男の子の颯太くんに私は興味なかったの。」
「なんで？」
「なんでって言われても…」
「私とそうちゃんの恋は疑似恋愛で、ほんとの恋じゃなかった、それだけ。」
「…疑似恋愛？」
「そう。ほんとの恋は湧が教えてくれるでしょ？」
そうやってイタズラに笑ったAは、少しだけ背伸びをしてあの最悪なキスを塗り替えるように、俺の唇に自分の唇を合わせた。
「湧、私のこと好き？」
「…すき、」
「ありがとう、ずっとそばに居てくれて。これからもずーっと私の横は湧のものだよ。」
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りるた.(プロフ) - 颯太くんが結婚式きてからの怒涛のお話が涙止まりませんでした。すごく感動しました、ありがとうございます！！！ (2020年12月6日 16時) (
レス) id: 8b02ed1f3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほの | 作成日時：2020年10月2日 23時
