ちゅーしていい？ ページ45
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大昇side
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小さなテーブルで横に並んで俺が課題をやる手元を眺めているAちゃん。
その視線に、少しだけ手が震えそうになる。
宿題、少しだけでも手をつけといてよかった。
こんな時に役立つとは。
咄嗟に引き止めるのに、宿題で分からないとこがあるっていうのは口からでまかせで。
手はつけていたけど、そもそも宿題なんか全部意味わからないし。
適当にここがわかんない、と指して、教えてくれるAちゃんの声を耳元で聞く度に、さっき見てしまったメッセージが脳裏をよぎる。
Aちゃんが母さんと片付けをしている時、ふとテーブルに置かれたAちゃんのスマホが光って。
別に見るつもりはなかった、見えてしまったんだ。
Mっていう人から
『今日はありがとう』
だなんて来てたら。
あの人からなのかって思うじゃん。
Mなんてそんなの、瑞稀のMに決まってるじゃないかって。
イニシャルMなんて、女の子でもよくあるのに、どうしてもあの人だと思ってしまうのは、きっとAちゃん本人より俺の方があの人のことを強く意識してしまっているせいだ。
最近なかなか会う時間が無いのも、LINEの返信が遅いのも、今日電話に出なかったのも、全部あの人のせいなの？
考え出したら止まらない。
止まらないから、気づいたら口から出た。
「ねえ、Aちゃん。」
「ん？なに？」
「今日一緒にいた友達ってだれ？名前は？」
「え、なんで急に？」
少し苦笑しながらも、Aちゃんの視線は止まってしまった俺の手元のままだった。
そんな俺も、ノートから目線を外せないけれど。
「なんでもいいから。答えて。」
「…ゆいちゃんって子。サークルの友達。はい、この話終わり。早く宿題して。」
「…そっか。もういいや、今日は宿題ここまでで。」
ゆいちゃんのLINEのアカウントも偶然前に見えたことがあるから、Mじゃない事は確実だ。
嘘をつかれたことが悲しかった。苦しかった。
Mが誰かなんて確証はないのに、Aちゃんが嘘をつくってことは嫌でもわかってしまう。
俺だけお花畑でバカみたい。
「ねえ、Aちゃん。ちゅーしていい？」
「…え？」
横を見ると元々大きい目がますます大きく見開いていて、動揺しているのが手に取るようにわかる。
「ダメなの？俺たち付き合ってんのに？」
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ほの(プロフ) - もっちょんさん» お返事遅くなっちゃってごめんなさい（ ; ; ）ありがとうございます！またぼちぼち時間を見つけて更新しておりますので引き続き楽しんで頂けたらと思います(><) (2020年8月26日 14時) (
レス) id: 81704fe7b7 (このIDを非表示/違反報告)
もっちょん - めちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃったので、是非続きが読みたいです、、、！>< (2020年6月29日 1時) (レス) id: b69e0a618c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほの | 作成日時：2019年10月25日 17時
