宿題 ページ44
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「ご馳走様でした。」
大昇んちに着くとご飯の準備がしっかりされていて。
大昇ママが久しぶりねと迎え入れてくれた。
なぜ突然大昇が私を家に呼んだのかなんとなく察していたようで、お皿洗いのお手伝いをしていると彼に聞こえないところで、ごめんね、と謝られた。
大昇のわがままに付き合ってくれてるのよね、と言われて何も返す言葉がない。
私もちゃんと好きなので、とは返すことが出来なかった。
お手伝いも終わり、じゃあ私はこれで、とカバンを肩にかけると
「Aちゃん！待って！」
とリビングのソファで寛いでいた大昇が急に立ち上がった。
大昇ママも大きな声出さないのーと呆れている。
「ごめんって…。ねえ、夏休みの宿題でわかんないとこあるからちょっとだけ見てくれない？」
「え？あー、お母さんたちが迷惑じゃないなら私は大丈夫だけど…。」
大昇がやる気なの珍しいから大歓迎ってママに言われて、久しぶりに彼の部屋へと足を踏み入れた。
「意外と綺麗にしてるんだね、」
「俺だってちゃんとしてるから。」
ちょっとムッとした顔をして言うから思わず苦笑してしまう。
「あ、机じゃやりにくいからちっちゃいテーブル持ってくるわ。そのへん座っといて。」
そう言って部屋から出ていく彼に投げられたクッションを抱えてベッドを背もたれにして座る。
ふと、勉強机の上を見ると幼い私と大昇の写真が大切そうに写真立てに入れて飾られている。
こんな写真いつ撮ったんだっけ、そう思っても私の記憶の中では見つからなくて。
この頃から大昇は私のことを想ってくれていたのかなと考えるとなんだかすごく申し訳ない気持ちになった。
気を紛らわそうとスマホを見ると、"M"からメッセージが届いていて。
M:今日はありがとう。
たったその一言が、ずっと自分が欲しかった日常だと気づいてしまったら、全てが崩れる。
そう分かっていたからこそ。気づかないように、そっと自分の気持ちに蓋をするしかない。
ぺたぺたと廊下を歩く音がして、慌てて画面を消してカバンの中にスマホを滑り込ませた。
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ほの(プロフ) - もっちょんさん» お返事遅くなっちゃってごめんなさい（ ; ; ）ありがとうございます！またぼちぼち時間を見つけて更新しておりますので引き続き楽しんで頂けたらと思います(><) (2020年8月26日 14時) (
レス) id: 81704fe7b7 (このIDを非表示/違反報告)
もっちょん - めちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃったので、是非続きが読みたいです、、、！>< (2020年6月29日 1時) (レス) id: b69e0a618c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほの | 作成日時：2019年10月25日 17時
