赤い屋根 ページ34
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講義中、LINEの通知が来たのを確認する。
大昇:今日おばさん夜勤だよねー？
大昇:ご飯行っていいー？
いつも通りお母さんの勤務表をうちでチェックしたのか、当たり前のようにそんなことを言う。
A:ごめん、今日は友達とご飯行く。
相変わらず自分可愛げ無いな〜と思いながらそんな返信をすると、熊が大泣きしているスタンプが送られてきた。
ほんとに大袈裟なんだから。
でもなんだかんだ可愛いんだよな。放っておけなくて。
自分のことをこんなに好きでいてくれるんだ、悪い気はしない。
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大昇には友だちとご飯に行くってサラッと言ったけどそれは思いっきり嘘。
講義後、駅とは反対方向に歩いてやってきたのは赤色の屋根が目立つ小さなレンガのお家…ではなくて、カフェ。
恐る恐る重々しい扉を開くと、扉とは逆にカランカランという軽くて心地のいい音がした。
「いらっしゃいませー。」
「あの、お電話した笹木です…。」
「あら、貴方が笹木Aさん？」
掛けていたメガネを下ろし気味にこちらを見つめるのは品のいいいかにもおば様と言った感じの女性。
「すみません、突然お電話しちゃって」
「全然いいのよ、むしろありがたいわ」
座って、と言われ店の奥の方の席に案内された。
目の前には氷の入ったオレンジジュースが置かれる。
「ここは私と主人の2人で経営してるの。
他に学生のバイトさん2人と主婦のパートの方1人に助けて貰ってるわ。」
「そうなんですね。あの、一応これ…」
バイトの面接の仕方なんて知らないし、電話をした時も特に持ち物も言われなかったからネットで調べて念の為と持参した履歴書。
証明写真は学生証に使ったものの余りを使ったけれど。
「そういえば何も言ってなかったわね、ごめんなさい。助かるわ。」
一通り目を通しながら、そこの学生さんね〜と呟かれた。
「学校の帰りにそこの掲示板で募集見つけて…」
「そうだったのね。まさかあんな小さな貼り紙見つけてくれる子がいるなんて。
小さな店だからあまりお給料も高くないんだけどそれでもいいかしら？」
「はい、全然！お小遣い稼ぎくらいに考えてるので…」
「じゃあぜひ来週から働いてちょうだい。」
「いいんですか？ありがとうございます！」
あっさりと採用されて拍子抜けしたけれど初めてのバイトにはちょうどいいかもしれない。
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ほの(プロフ) - もっちょんさん» お返事遅くなっちゃってごめんなさい（ ; ; ）ありがとうございます！またぼちぼち時間を見つけて更新しておりますので引き続き楽しんで頂けたらと思います(><) (2020年8月26日 14時) (
レス) id: 81704fe7b7 (このIDを非表示/違反報告)
もっちょん - めちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃったので、是非続きが読みたいです、、、！>< (2020年6月29日 1時) (レス) id: b69e0a618c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほの | 作成日時：2019年10月25日 17時
