対異常犯罪遊撃部隊、アニマーリア！ (ページ3)

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最後の悪戯計画___ゆとみも。ページ3

異常犯罪達で埋め尽くされる刑務所。

私自身2000をも超える窃盗や強盗を繰り返し刑務所に収容されている囚人の1人だ。

異常犯罪達ばかりの刑務所では、私達のような2人部屋の者はマシな部類らしい。

とは言っても、結局は他と同じ死刑囚......死刑執行日を待つだけだ。

「...ア......クレ...い......おいっ！」

『いでっ、なんで頭突きすんの！声かけてくれればいいでしょ！』

「かけたっつーの！聞こえなかったお前が悪い。それにお前と違って俺は拘束具のせいで頭しか動かねーの。」

そう言うこの男はルームメイトのジーク・シンメル。ジークも殺人罪で死刑執行を待つ身だ。

『で、何の用だったの？』

「あぁ、そうそう。次の悪戯計画についてだ。死ぬ前に出来るだけ楽しみたいもんな。」

『これが最後の悪戯になるかもしれないんだから最高のにしなきゃだもんね』

そうして2人で次の計画を立て始めてからどれくらいが経ったのだろうか。

ほかの牢屋の囚人達が騒ぎ始めた。
これは看守が来たということだ。

でも、おかしい…...まだ食事の時間でも見回りの時間でもないはず......いや私達が熱中し過ぎていたのだろうか？

しかし、そうではないらしい。他の囚人達もなぜこの時間に看守が来るのか分からないようだった。

「これってあれだよな…」

『たぶん...』

先程まで楽しかった雰囲気は一気にどんよりとしたものになった。だって多分これは《死刑宣告》だから______。

「俺がいなくなっても悪戯は続けろよ」

『当たり前！でも私が先だよ...もっかいお金触りたかったなぁ』

カツカツと足音はこちらに近づいてきて私達の前で止まった。

「クレア・ヘルメス出ろ」

私はサッと立ち上がりルームメイトの額にお別れのキスをして牢屋を後にした。

暫く歩いて地上まで来ると看守は思いもよらないことを言った。

「今この時をもってお前は対異常犯罪遊撃部隊《アニマーリア》の隊員に任命する」