対異常犯罪遊撃部隊、アニマーリア！ (ページ2)

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蛇は羊を喰えるのか？② ページ2

「単刀直入に言います。蛟独歩さん。国の狗になる気はありませんか？」

蛟は驚いたようでニ、三度瞬いた。

「国の、狗ぅ？何、私に警察になれって言ってんのかしらん？だとしたらまっぴらごめんだよぉ」

「いえ、違います。……まぁ大きなまとまりで言えば警察になるのでしょうが……貴方には、対異常犯罪遊撃部隊に入っていただきたいのです」

「にゃるほどねぇ。この頃サイコパスとか異常犯罪が増えてるからねぇ。毒を以て毒を制するワケだ。でもいいの？私みたいな奴世に放っちゃって。何するか解んないよ？」

蛟は口を歪めて自分を指し示すように舌を動かした。

「その点はご心配なく。後程詳しく説明しますが……犯罪行為をした場合爆発する首輪を着けていただきますから。……で、入隊しますか？」

独歩は今までに見せたことのないくらい口を歪めた。

「あッは[?]喜んで入隊するに決まってるよぉ。うふふ……あたしにも運が回ってきたねぇ。じゃ、早速で悪いんだけど、拘束具外してくれるぅ？胸がキツくて」

女は少し微笑んで黒い首輪を取り出した。

「はい。まずは首輪を着けさせていただきますね」

そういって女は独歩に首輪を着けた。

「んふふ[?]こういうプレイみたいで興奮しちゃうなぁ」

「………………」

女は慣れないセクハラにどう対応していいかわからず赤面した。

やがて拘束具が外されると独歩がスッと立ち上がった。

そして思い切り伸びをする。

女は何かの嫌がらせのように揺れる独歩の胸を睨み付けると、口を開いた。

「では警察庁に行きましょうか。他の方々もいらっしゃっていると思います。えぇと……蛟、さん？」

「あッは[?]独歩でいいよぉ。で、君の名前は？」

独歩は前屈みになって女の顔に近付いた。

「独歩さん……ですね。わかりました。ボクは石榴です。よろしくお願いいたしますね」

「ハーイ。よろしくねぇ。石榴ちゃん[?]」

独歩は石榴の体に腕を回し、思い切り抱き締めた。

「ちょ……独歩さん!?ぶみっ…！や、め……」

石榴の声が独歩の胸に埋もれ行くなか、独歩は静かに口で弧を描いた。

＿＿＿＿こうしてあたしは、国の狗になった。