坂道病院 小児科！

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高山side

業務の合間に院内学級に立ち寄ると1人足りなかった。
近くにいた理佐ちゃんに聞くと腹痛を訴えて休んでると言う。

初耳だよ……。

私は様子を見に行こうと302号室に向けて歩き出した。


Aちゃんのベッドはカーテンが閉まっている。
そしてやけに静か……。
こういう時の嫌な予感は当たるもので、
カーテンの向こうのAちゃんは一見眠っているように見えて様子がおかしい。

高山｢Aちゃん、Aちゃん！聞こえる？｣

呼び掛けには反応がなく、肩を叩いても反応は薄い。
急いでPHSで土生先生へと繋がる番号を押した。


土生「お待たせ！状況は。」
高山「JCS30、黄疸がみられます。少なくとも1時間前から腹痛を訴えていたみたいです。」
土生「まず採血。それからCTのオーダーと、ポータブルエコー持ってきて。」

いそいでナースステーションに向かう。
途中で会った潮ちゃんにCTのオーダーを頼み、
採血キットとポータブルエコーを手にとって病室へ戻る。

高山「エコーです！採血します。」

土生「急性膵炎かな……採血終わったね、CT室運ぶよ。」


結果土生先生の見立て通り急性膵炎だった。
薬の副作用として稀に起こることがある。
幸いなことに壊死までは進行していなかったため、
絶飲食の上での補液と、抗生剤で管理することに。


彼女の歩んできた道を知っているから誰も怒ることは出来なかった。


ちゃんと見つめていかなきゃな。

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