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五百城side
看護学校を卒業し、坂道病院で勤め始めて早2週間。
スタッフは皆さんとても優しいし、入院している子供たちもすごく可愛い。
西野「茉央ちゃん、仕事には慣れてきた?」
茉央「あ、西野さん。はい、だいぶ慣れてきました!」
西野「良かったー。悩んでいることとか分からないこととかない?」
茉央「いえ、皆さん親切に教えてくださるので今のところは大丈夫です!…………強いて言うならばAちゃんと壁があるような気がするんですよね。」
西野「あー笑あの子はね……。」
茉央「何かあったんですか?」
これは話しといてもいいかもしれないね。と西野さんは
Aちゃんの過去のお話をしてくれた。
西野「実はAちゃんは元々違う病院に通っていたの。」
それはまだAちゃんが3歳だった頃。
そこの病院は東京の大きな病院の系列だったんだけど、
いわゆる左遷された人達が集まる病院で。
だけどそんなのは市民には分からないから、
隣町に住んでいたAちゃんのご両親は病院のネームを頼ってその病院に通っていたの。
一応患者の前では取り繕うものの、目が届きにくいところ、特にまだ物心がついていない子が多い小児科では本院に戻るための足の引っ張り合いや、左遷されたことへの八つ当たりみたいのが横行していて。
ある日Aちゃんは軽い喘息発作を起こしたんだけど、
その日は本院の役員が訪れていたからかなんと医師や看護師は自分で吸入してとAちゃんに気管支拡張薬の容器を投げつけてどこかに行ってしまったの。
たまたま研修医としてそこの病院にいた土生先生が処置をして事なきを得たんだけど、子供ながらに色んなことを感じ取ったんだろうね。
本人もその頃の記憶はほぼないと思うんだけど、
それ以来人に頼ることをやめちゃったの。
その後すぐに土生先生についてくる感じでこの病院に来たんだけど、私も少し頼ってもらえるようになるまでそこから2年はかかった。今でも頼りきられてないって感じるしね笑
全幅の信頼を置いてるのはあの時助けてくれた土生先生だけなの。
西野「でもだからといってAちゃんを嫌いになることは無いし、他のスタッフもそう。だから五百城ちゃんも苦手意識を持たないでほしいな。」
茉央「それはもちろんです!」
西野「ゆっくりゆっくりAちゃんと接してあげて。いつか応えてくれるはずだから。」
茉央「分かりました!」
(オマケ)135位嬉しいです!ありがとうございます!
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?(プロフ) - 別小説でお願いしたいです!ありがとうございます🫶🏻 (7月16日 19時) (レス) id: 69423b4bc7 (このIDを非表示/違反報告)
ドクターさく(プロフ) - ?さん» 了解です! (7月16日 19時) (レス) id: eb4732aa93 (このIDを非表示/違反報告)
ドクターさく(プロフ) - ?さん» 別小説ってことで大丈夫ですよね?了解しました! (7月16日 19時) (レス) id: eb4732aa93 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - 飛鳥ちゃんと夢主は1期生という設定でお願いします! 飛鳥ちゃんと夢主は2人暮らしをしていて、あるとき夢主が乃木坂を卒業するということを飛鳥ちゃんに告げると、夢主から離れたくない、卒業しないでと飛鳥ちゃんが大号泣のところを、夢主が励ます話を見たいです! (7月16日 19時) (レス) id: 69423b4bc7 (このIDを非表示/違反報告)
ドクターさく(プロフ) - 青マリさん» リクエストありがとうございます! (7月15日 19時) (レス) id: eb4732aa93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ドクターさく | 作成日時:2022年9月26日 2時