坂道病院 小児科！2

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土生side

土生「はぁぁぁぁぁ。」
小林「ため息なっが。……もしかして？」
土生「うん。やっぱりA、悪化してる。」

少し前から嫌な兆しは見えていた。
薬を変えてみたり、治療を増やしたりしたもののあまり効果は得られずに悪化。今回の治療は長い間闘病生活を送っているAにとっても辛い期間であったため、少しでも軽快したあかつきには私の部屋に外泊することになっていたのだがそれも厳しいだろう。


何よりこの事実をAに伝えないといけないのが心が痛い。



表情には出さないようにしていたのだがやはり伝わってしまうようで。Aのベッドサイドを訪れた瞬間にAはポロポロと泣き出した。

土生「ごめんね、力不足で。」
並木「頑張ったのに……。」
土生「そうだよね、すごく頑張ったよね。」

並木「瑞穂先生の家泊まりに行けないの…？」
土生「……うん。今のAを外に出すことは出来ない。」


Aが大声で泣き出す。
今回は特にたくさんたくさん頑張った。
強い薬も使ったし、痛い検査もしたし、副作用でだるい日が続いた。

それでも効果がなかった。




そのまま泣き疲れて寝たAの顔に伝う涙を拭いて私は病室を後にした。

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