坂道病院 小児科！2

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並木side

朝から最悪……。
まずもって血の味で目覚めたのが最悪だった。
寝てる間に唇を噛んだらしく枕も私の顔も血まみれ。
ちょうど体温を測りに来た七瀬ちゃんにびっくりされつつも着替えた途端に今度は鼻血。すぐに止まったけれど朝からヘトヘト……。


でも朝ごはんに桃ゼリーが出てテンションが少し上がった。

渡邉「A、院内学級行こう。」
並木「うん。今いくー。」



その日の午後のこと。国語の時間に物語を読んでいると再び鼻血が出てきた。

並木「美玲先生、鼻血が出てきたので部屋に戻って止めてきます。」
美玲「わかった。気をつけてね！」
並木「はーい。」


今日は血を見てばっかだと思いながら病室までの道を辿る。
今はカンファレンスの時間だから廊下には誰もいなくてなんだか不思議な気分。


じゃなくて、サッサと鼻血を止めないと……。


ベッドの上で鼻を押さえながらじっと待つ。
五分くらいで収まるだろう。




なんて考えは甘かったか…。

いくら待てども止まる気配はなく、血で真っ赤になったティッシュがどんどんゴミ箱に積み上がっていく。
そろそろ私だって焦り出す頃。

どうすればいいのかも分からなくて頭がぐるぐるしているうちに奇跡的に鼻血は止まってきたけど、だんだん気持ち悪くなってきた……。

その時カーテンの向こうから頭が飛び出てるのが目に入った。

土生「失礼します。あー、鼻血止まらなくなったか…。｣
並木「瑞穂せんせ…！」

この世で1番信頼している瑞穂先生の顔を見ると一気に力が抜けて視界が真っ白になった。

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