優しい世界［5］ (ページ43)

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腰椎椎間板ヘルニア / 赤ページ43

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Juri slde

「a hahaha！！」

聞き馴染みのある笑い声が聞こえてきた。
これから収録は個人の仕事で、ここは局のメイク室で、メンバーは居ないはずなのに。

声の出元は部屋の端っこに置いてあるテレビだとすぐ察した。

鏡越しにテレビに目をやると、ジェシーがいつもお世話になってるリホーム企画。
そうか、今日は月曜日だったか。

短く切り取られ編集されたVTRでさえ過酷さが伝わってくるロケ。メンバーに共有されるスケジュールで丸1日使って度々ロケに行っていることは把握している。

「これ腰にきますね、」
「やーっ、腰やばいっすよこれ」
「大変です」

鏡に映るテレビの中のジェシーは、長身の彼に対しては相当低めの作業台で、大量の木材の切り出しをしていた。
＂疲れた＂という言葉は口にしないにせよ、聞こえてくる大変さを伺えるワードたち。

中腰に屈んでの長時間の作業。
想像するだけで疲労感を感じるほどだ。

そんな中でも現場の皆さんを盛り上げたり、へらへらしたりギャグを挟んでみたり、こういうところが誰からも愛される素因だよな、と誇らしい気持ちになる。

と同時に、あんまり無理し過ぎんなよ、なんて身内特有の過保護な目線で見ちゃったりして。

さぁ、ヘアメイクが終わった。
メイクさんにお礼を言って、俺もメンバーに負けねぇぞ、と気合いを入れ直した。