・ ページ39
Hokuto side
「痛むんでしょ。装具、外すよ？」
「っ…ごめん」
って謝る必要は無いのにさ。
痙攣が邪魔して椅子の上は危ないから、
ストレッチ用に用意してあるヨガマットに移動させて。
靴を脱がせてジャージの裾を捲り上げ、マジックテープを剥がしていく。
もともと細ーい樹の脚。
筋肉も落ちて更に細くなったと思う。
大切な足に、負担をかけ過ぎてしまったな。
まずは痙攣が落ち着くように
やさしく優しくさすってあげて。
「ちょっと無理し過ぎたね、」
樹の横にしゃがみ込んで眉毛を下げて呟く慎太郎。
「焦んなくても良いんだから、な？」
樹の肩をポン、と高地がたたく。
「こーちは焦った方が良いけどね。
新しい振り、ぜんぜん入ってないっしょ？」
辛辣な京本の指摘に、
うるせぇ！なんて高地は言い返して。
a haha!!と、愛すべき クセの強い笑い声が響き渡る。
事故後の入院中も、
リハビリで苦しんでる時も、
この空気感を変えることなく支えて来た。
変化を受け入れざるを得ない状況があったからこそ、
ぜったいに変わりたく無い部分を、共通認識で大事に出来ていると、そんな気がしている。
「北斗さんきゅ、もー平気。だいぶ楽になった。」
じきに痙攣は治ってじっくりマッサージをしてやって。
樹はおもむろに装具をつけ直して、ぐーっと左足に体重をかけて立ち上がる。
「っおっと！」
さぁ帰ろう、と一歩踏み出した途端、
よろけた樹を咄嗟にジェシーが受け止めた。
「ごめんっ…もう力、入らねぇや、、」
と目尻に皺を作って笑う樹。
「今日はもう、脚、限界だね。
無理しても良いことねぇから。
そうなる前に休むようにしろよ。」
ジェシーに腰を支えられて歩く樹にそう言えば、
さすがに素直に頷いた。
のんびり行こう。
進む速さは自分たちで決めるものだから。
たいせつなのは、
楽しい や ワクワクを、6人で、届けること。
end_
______________
お読みくださりありがとうございます(^^)
ご好評頂いていた青さんのお話でした。
評価やお気に入り登録、大変励みになります。
宜しければ、お願いいたします♪
感想.ご意見等、Twitterのお題箱にお待ちしています。
じんべえ
Twitter:@jinbe_st
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 521人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：じんべえ
| 作成日時：2020年7月8日 18時
