優しい世界［5］

精神不安 / 緑 ページ31

リアル設定

※青さんの病系も若干含みます。
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Shintaro side




「先週も盛り上げてくれたからねぇ〜！期待してるよ！」
「慎太郎くんなら何かやってくれるよね」

本番前の打ち合わせ終わり。
少し冷やかすような、茶化すような、ひえおじたちの言葉。


分かってる。
俺の気分を乗せてくれるためのことだって。
オンエア中、ギアを上げて喋れるように。

そして、
それに応えて結果を出すのが、プロの仕事だってことも。

私情を挟まずに、仕事をやり切るのがプロだってことも…



へらっと笑って、「任せてください」とノリに合わせて返事をして、ブースに入った。

今日はきょもと2人での放送。
先週から、進行は、樹に代わって俺の役目。





前回に引き続いて、本番は、そこそこ上手くやれたと思う。

それはもちろん、
俺だけの力じゃ無くて、
きょものトークにひえおじたちの雰囲気作りに、
リスナーからのメールに、
いろんなもののおかげで成し得たことだけど。


きょもとテンポよく喋れたと自分でも思うし、
90分間メールもTwitterも盛り上がっていたし。


スタッフさんからの評判もまずまずだった。





「来週もよろしくね」と肩を叩かれた。
「たははっ」と笑い返す。


俺は今、上手く笑えてるんだろうか。
顔の筋肉がぴくぴくと震えてるのを感じる。


それを隠すように誤魔化して、帰りの支度をはじめた。



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