・ ページ25
Juri side
「しゃっやるか！！」
休憩を終えて、5本目の撮影。
新曲のDance Practice動画。
一度曲を流してフリと立ち位置の確認をして。
ライブで初披露して、
ツアーで何度もこなした分、軽い確認で事足りた。
気合を入れて本番。音楽が流れ出す。
曲中、最初の移動のタイミングで、あらぬ方へと動いた人の影にパッと目をやると、
身体の重みに身を任せるようにふらつくジェシーの姿。
立っていられなかったようで、
そのまま床に四つん這いに。
その一連は恐らく一瞬だったのだけど、
何故だかスロー再生を見ているような感覚で、
一歩も足を踏み出せなかった。
そしてそれはその場にいた皆も同じようで。
「ジェシーっ」
一瞬 時が止まってから、北斗がジェシーの元にしゃがみ込む。
と同時にその場が動き始めた。
「ちょ、一回カメラ止めよ」
こーちがスタッフさんに指示を出す。
「hehe、ごめん、…めまいが…ダメだっ、」
「血糖値はかろう。ジェシーそのまま座れる？」
北斗がジェシーを支えて体制を整えてくれる間に、
急いで、ポーチを用意した。
常に持ち歩いてるもの。
もちろん、控え室からこのリハ場にも持ってきていた。
「ジェシー？おれ、やっていい？」
「ん、お願いっ、ごめん、」
「謝んなくていいって。指借りるよ？」
こうやって緊急の時、何度かやらせてもらったことがある。慣れることなんて絶対無いけど、手順は心得ているつもり。
ジェスの指にプスッと小さな針を刺して血液を出して、ピッと機械に触れさせる。
「、ジェシー、高すぎるっ」
数値を見た他メンバーも皆目を丸くした。
「he、そんな感じ、するもん、」
高血糖とか低血糖とか、
それぞれに自覚症状があるらしい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 521人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：じんべえ
| 作成日時：2020年7月8日 18時
