優しい世界［3］ (ページ17)

今日:12 hit、昨日:29 hit、合計:277,335 hit

・ページ17

Jesse side

「何が必要っすかね。」

樹くんの家の最寄駅まで着いて、駅前のドラッグストアに寄った。

「えーっと、とりあえず薬だな。なかなか使わないから家にあるか分かんねえから。左側だっけ？」

「そうっすね。行きましょ」

樹くんも普段から使うお店らしくて、大体の商品の位置は把握してるみたい。

「熱は測ってないって言ってたけど、あの様子じゃ結構な高熱だろうし、咳もしてたな…」

「その症状だと～…あ、これ＂つらい熱、咳、喉の痛みに＂って書いてあります」

「ほんと？じゃあそれでいいや。」

「OKっす。次は～、スポドリとかいりますよね？」

そんな風に2人で相談しながら店内を見てまわった。

お会計を済ませて、いざ家へ。

「ごめんな、ジェス。こんな面倒。まじ助かる、」

「全然っすよ。困ったときはお互い様ですから。
てか樹くん、買い物いつもどうしてるんですか？」

「あ～、慎太郎が行ってくれることもあるし、自分で行くときは慣れてるとこなら場所覚えてたりするし、後は店員さんに欲しいもの伝えて案内してもらう感じ。」

「そっかぁ。大変っすね、」

「まぁ不便だけど、もう慣れたよ
ただ今日みたいに急ぎたい時はどうしてもね、困るわ、」

いつもよりハイペースで歩きながら、そんな会話をした。

いつも仲良くさせてもらってるけど、知らないことが沢山あるなぁ、と改めて感じる。