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Yugo side
「おはようございまーす」
スタジオに1番最後に入ってきた北斗。
テーブルが並んでるスペースに荷物を置いて早々とリハ着に着替えているけど、なんとなく違和感を覚えた。
「なぁ、体調わるい？ 顔色悪いよ」
「…やっ、平気。」
コソコソっと声をかけたけどはぐらかされた。
でも明らかにやべって顔をして、誤魔化しきれてない。
休めと言っても聞かないだろうから、
「なんかあったら言えよ？」
とだけ伝えた。
「よし！始めようか、」
振付師さんの一声でダンスレッスンは開始。
まず一曲目は今度のツアーで俺らが初めてやる先輩の曲。
そのままカバーしても単なる真似になってしまうから、俺ららしい振りをつけていただいた。
その振り入れから始まった。
「1.2.3.4…ここでジェシー基点に移動、」
俺らとしては珍しめの複雑で激しい振りにフォーメーションもコロコロと変化する構成で、運動量もなかなかのもの。
俺なんか特に、他のメンバーも、自分のことに必死になっていて周りのことに気を配れていなかった。
「北斗！」
慎太郎が叫んだ声に全員の視線がそちらに向いた。
北斗が倒れそうになったところを慎太郎が受け止めていた。
「…っ…ごめ、」
地面に座り込んで、慎太郎に思いっきり寄りかかっている。
目をぎゅっと瞑ってしんどそう。
「北斗…顔色最悪…」
「熱は無さそうだね、」
「一度休憩貰っていいですか？」
「北斗、一回休も。ソファー横になる？」
慎太郎の問いかけにコクッと頷いた。
「立てそう？」
ジェシーと慎太郎が支えてくれて、北斗はなんとかスタジオの隅にあるソファーまで歩いてバタンっと横になった。
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作者名：じんべえ
| 作成日時：2019年11月24日 9時
