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Yugo side
一度樹と想いをぶつけ合ってから、樹はすっかり前向きになって、リハビリに励んでいる。
もともと俺と違ってスポーツも得意な奴だし、理学療法士さんも驚くほどのスピードでリハビリも進んでいて。
今日も病室に向かって廊下を歩いていると、
「兄貴〜！」
なんて叫んで後ろからリハビリ終わりの樹が叫んできて。
「見て！車イス届いたんだよ！全然感覚違えんだよ
コンパクトだから小回り効くし軽いし」
今までは病院のを借りていたけど、オーダーしてた車イスが届いたらしい。
「かっけえじゃん。こだわってただけあんな〜」
「だってマイ車だぜ？そりゃダサいのは嫌だよ
ママに感謝だな〜」
母は仕事の関係で帰ってこれないけど、状況は伝えて、必要な経費は全部出してくれることに。
車イスだって樹がこだわってこだわって外国のメーカーのでいろんなカスタムをしていた。
俺にはよく分かんないけど、笑
「あ、今日重いものは全部運び終えたよ。
今までの部屋は今月末までの契約にしたから、それまでにとりあえず全部荷物運んじゃうね。
いる要らないは分かんないから」
「さんきゅ。大変だったでしょ、」
「んーまーね。笑
慎太郎が手伝ってくれて助かった」
慎太郎は俺の大学からの友達。
引っ越し業車は通さずに、慎太郎がトラックを出してくれて、数回に分けて新しい家に運び入れたんだ。
今まで2人で住んでたマンションは車イスでは暮らせないから、新しくバリアフリーの一軒家を借りたんだ。
そこらへんの初期費用も母が出してくれたんだけどね。
さすがに毎月の家賃は俺が払うことにした。
少しずつ少しずつ、再び樹と暮らす準備が整ってきた。
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作者名：じんべえ
| 作成日時：2019年11月24日 9時
