Ability I (ページ28)

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２８. 家ページ28

潤side

潤「うゎ、マジか」

4人の会話を聞きながら、歩いていたが目の前に現れた家に思わず声を上げた。

翔「これは…ひどいな」

目の前にはお化け屋敷のような平家の日本家屋。
外観からして5人で住める広さには見えない。

智「鍵あるし入ってみる？」

リーダーが鍵を開け引き戸を開けようとしたが建て付けが悪いらしく開かない。

雅「こういうのはねちょっと持ち上げたりするとっ開くよ」

ガラガラ

雅「ほらね！」

雅が一番に玄関に入って靴を脱いで上がろうとした瞬間和が雅の腕を掴んだ。

雅はバランスを崩し真後ろにいた俺に倒れかかって来る。

潤「ちょっと！」

雅「っな！何するの和。ごめん松潤」

潤「いや大丈夫」

和「何ってよく見てくださいよ。そのまま上がったら靴下真っ黒になりますよ」

雅「えっ！」

リーダーが床を指ですーっと触ると、床に指痕が付いて、指が真っ黒になる。

智「…本当だ」

翔「…いつまでに引っ越さなきゃいけないっけ？徹底的に掃除しないと住めないな」

和「今日から始めないと…拭き掃除からだね。雑巾どこにあったっけ？」

潤「俺、掃除道具一通り揃ってる。持って来るわ」

雅「放課後だけで終わるかな」

翔「潤と和と雅紀は授業ちゃんと受けて。智くんと俺は受ける気ないから一日中できる」

智「うん…お腹空いた…」

ぼーっと話を聞いていたリーダーだったが、ぽつりと呟いた。話が終わりそうになく、もう七時をまわっていた。その呟きを聞いた翔さんが笑いながら

翔「今は何も出来ないし、寮に戻って晩ごはん食べますか」

また、みんなでぞろぞろ歩いて寮に戻った。