Ability I (ページ27)

今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:59,417 hit

２７. 嵐ページ27

潤side

翔「失礼します。今よろしいでしょうか？」

校長「あぁどうした？」

翔さんがちらりと説明を求めてリーダーをみたがリーダーは知らん顔で遠くを見ている。翔さんは諦めたようで自分で説明を始めた。

翔「この5人でチームを組むと言う事でみんな納得したのですが、これからどうすれば良いのでしょうか？」

校長「そうか納得できたか、じゃあ詳しく説明しよう」

そう言って校長は一人一人と目を合わせると

校長「このチームの名前は…嵐。新しい風を世界中に巻き起こしてくれるようにそう願ってつけた。これから精一杯頑張って欲しい。家はとりあえず次のテストまではここを使ってくれ」

古い鍵と地図を渡された。

翔「ありがとうございます」

頭を下げ、校長室を出るとみんな一斉に貰った地図を覗き込む

和「これ…どこ？」

翔「…こんな所に家なんかあったけ？」

智「…あーあったあった、すごーく古いくて狭いけど。とりあえず行ってみる？」

リーダーの案内でその家を目指す。

雅「あのさーなんで校長はテストまではって言ったの？」

和「…あなたこの学園の仕組みわかってます？」

雅智「えっ？」

和「えっ…雅はしょうがないとしてもリーダーは何年ここにいるんですか？」

和は呆れ顔でそう言う。そりゃそうだ一番年下の俺らでさえ把握してるのに、この学園に四年以上いるリーダーが分かってないって…

和はぽかんとしている2人を見てため息を吐くと説明を始めた。

和「この学園は3年生のうちにチームを組む。これは分かってるでしょ？…その人達で一緒に住む」

和は雅紀とリーダーを見ながらそう話す。2人がコクコクと頷いた。

和「で、その家が成績によって決まるの。いい成績を取ったチームはいい家に住める。多分備品の質も上がる。まぁ当たり前ちゃ当たり前なんですけどね。四年に上がってから成績が良いほど難しい任務に就くことになりますし、お給料代わりってとこでしょうね」

翔「その家が決まるのは、毎年五月半ばにあるテスト。今の俺たちは去年のテストの結果で決まるから…当然の結果だな」

雅「どういうこと？」

翔「去年の五月半ばのテスト俺は受けてないし多分智くんも受けてない」

智「受けてないよー」

翔「3人がどれくらいの成績だったかは知らないけど、筆記と実技それぞれののチーム平均の合計だから点数ゼロが2人もいればどんな家が出てきてもおかしくない」