24. 模擬戦3 ページ24
翔side
翔「始めます…よーい始め!」
目の前の試合を見ているのだが俺の頭の中はさっきの試合のことで頭がいっぱいだった。
石井くんの属性は水だった。あんな瞬間移動みたいなこと出来ないはずなのに…彼が特別身体能力が高かったとしても異能を使わずに出来る動きじゃなかった。
和「っう」
二宮は試合開始と同時に一気に相葉と距離をとりそこから攻撃しようとしたようだが、相葉はそれを見逃さず二宮に距離をとらせなかった。
相葉はそのまま一瞬の隙も与えず攻撃を仕掛ける。二宮もなかなかのポテンシャルを持っているようでなんとか攻撃を避けてはいるが、避けるだけで精一杯のよ
うだ。
するといきなり二宮が黄色に輝く。
自分自身に電気を纏ったようだ、相葉の槍先が二宮のまとう電気に触れた瞬間
『バチっ』
という音とともに相葉が槍を落とした。おそらく相当な電流が槍を伝ってきたんだろう。
二宮はそのまま相葉に近づき、相葉に槍を取らせない。今の二宮の状態で身体に直接触れられたらただでは済まない。相葉もそれを感じ二宮から距離を取る。
相葉が距離を取ると二宮は纏っていた電気をしまい背中にかけていた弓を構え、異能で作った矢を撃ち出した。
距離をとってからここまでの動きは一瞬で狙いも的確俺も相葉に当たるだろうと思った。
が…
相葉は槍でその矢を弾いた。床には相葉が落とした槍があるのに手にも槍を持っている。
和「えっ、なんで…」
雅「俺ね異能で槍作れるの。一本目と違って木製になっちゃうから威力は落ちるけど…ほら二宮くんの攻撃でだいぶダメージきてるし」
俺は素直に感心していた。異能を使うのに大切なのはイメージ、想像力、あんなにしっかり異能を武器として具現化するのには相当な練習が必要だろう。
だが、あれなら何度攻撃をくらっても自身の異能力(異能を使う為の力これは有限で最後の最後まで使い切ると死ぬ場合もある)が続く限り戦える。
相葉は一気に距離を詰めようと走り出す。二宮も矢を撃ち続けてはいるが交わしてどんどん距離を詰められた。そこから相葉は一気に畳みかけ決着をつけた。
相葉の槍が二宮の首元でピタリと止められている。
相葉VS二宮
相葉の勝ち
2人は試合が終わると同時に床に倒れ込んだ。
雅「あー疲れたっ!」
俺は相葉に近づき声をかけた。
翔「その異能の使い方凄いな」
雅「ありがと、でもこれ異能力の消費激しくて…すごい疲れる…あっ二宮くん大丈夫?」
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作者名:紀衣 | 作成日時:2021年1月11日 21時