Ability I (ページ6)

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　６. 手紙ページ6

そう決心してから1年ちょっとが経った今では、自分の思った通りにほぼ完璧に操れるようになった。

濡れた物をを一瞬で乾かしたり、自分が出す火でお湯を沸かしたりとか大したことじゃないけどこの能力で自分の生活がちょっと楽にするだけの使い道見つかり充実した毎日を送っていた。

…

そんな生活を送っていたある日、智が学校から帰ると白い封筒が届いていた。
その封筒には送り主の名前はなく、切手も貼られていない。

「…何？これ」

こんな手紙を送ってくる人に全く心当たりはなく、気味が悪いと思いながらも部屋に戻り丁寧に封を切る。

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石井智様

この度“ 暁学園”への入学を許可します。

詳細は別紙をご覧下さい。

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暁学園とは日本の異能力者の為の学校です。
全寮制で基本は四年間で卒業です(留年制度あり)
一週間後の17時に東京駅にお集まり下さい。
生活に必要な物はこちらで用意しておりますので、ご自身で必要な物だけお持ち下さい。
尚、入学までは異能の使用はお控え下さい。

日本異能協会暁学園

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「…は？…悪戯？」

こんな聞いたこともなくて、意味の分からない学校に突然入学を許可されました、なんて言われても悪戯としか考えられない。

僕以外に異能？なんて持ってる人に出会った事も無いし、異能力者って何？例えその学校が本当に存在していたとして、そもそもなぜ俺が力を持ってるって気付いた？

あまりに信憑性のない話でとてもじゃないが信じられない。僕は手紙を封筒に戻し机の奥深くに仕舞い込んだ。

1週間後17時が近づくにつれ、何か起こるんじゃないかとソワソワしていたが時計が17時を指しても何の変化も起こらない。

ホッとはしたが薄気味悪く落ち着かないまま夜を過ごした。