20. 四年後 ページ20
それから四年がたった。
本当ならもう卒業している歳だけど、まだグループを組まず俺は今年で3回目の2年生をやっていた。
別に成績が悪かったわけじゃない。
流石に3回も同じ学年だと勉強する気も無くなって今ではテスト受けてもないけど…遊んでる訳じゃない。実技の訓練は毎日やってる。
とある出来事があってからどうしても剣の腕を磨きたくて、グループ組まないか?と2年の時は声をかけてもらったがそれを断り。1年だけ、あと1年だけって言ってるうちに永遠の2年生みたいになってる。
最初のうちは先生達にどうする気なんだ!って言われてたけど今では誰も何も言わないから、入学した時に見つけたあの場所で1日のほとんどを過ごしてる。
今は別に組みたくないわけじゃないんだけどねぇ…
皆んなが授業に出てる時間誰もいない廊下をふらふらと歩いていると、前方から先生が歩いてくる。
「おっ、智。ちょうど良かった探してたんだよ」
それは、1年の時に担任してくれた先生だった。もう担任じゃないけど今では学校で一番頼りにしてる人。
「なに〜?」
「放課後、5時間目の授業終わったらすぐ校長室行って。呼ばれてる」
「なんだろ?」
「さぁ?詳しく聞いてない。…行けよ…絶対!」
「…分かってるよ」
さすが、分かってるよね。ちょっと面倒くさいなぁって思った途端にこれだもん。
その日も1日あの場所で過ごし、気が付くと5時間目が終わるチャイムがなっていた。
「あっ、やば」
ここから校舎までは10分以上かかるすぐにっていつまでなら良いんだろうと考えながら校舎まで小走りで向かう。
「失礼します。遅くなって…」
扉を開けながら、遅くなってすいませんと言おうとして正面を見ると4つの顔がこちらを見つめている。
「えっと…」
さらっと全員の顔を見たが集められた理由が分からず4人の向こうに座ってる校長に目を向けると
「あっ!」
じっと俺の顔を見ていた背が低く、まだあどけなさが残っている1年生?が声をあげた。
「えっ?」
面識があったか?と思っていると
「いえ、なんでもないです」
ん?と思ったが気にすることなく、もう一度校長の顔を見る。
「全員揃ったか…突然だごこの5人でグループ組んでもらう」
…はい?ナニヲイッテルンデスカ?
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作者名:紀衣 | 作成日時:2021年1月11日 21時