69.迷い込む。 ページ22
A「え?!あ、は、はい?そうですけど…」
視線を下げると動物の耳を頭にはやした人が僕を見上げていた。
ラギー「オレはラギー・ブッチ。よろしく。さっそくなんスけど、Aくんにはちょっとお願いがあるんスよ」
ここはどこなのか、とか、どうして僕はここにいるのか、とか、聞きたいことはたくさんあったけど、逆らえない雰囲気に僕は黙って頷くしかなかった。
*・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・*
ラギー「レオナさーん。連れてきたっスよ」
レオナ「あぁ?」
なんだか広い部屋に連れてこられた。
そこには怖い雰囲気の人がいて、ラギーさんが声をかけると僕の方に鋭い視線を向けてきた。
僕はひゅっと息を吸い込むと大きな体をラギーさんの後ろに隠した。
ラギー「ちょ、隠れてないっスよ」
ラギーさんは僕の行動に笑っている。
確かに隠れられてない…恥ずかしくなった僕はさらに体を縮めた。
レオナ「お前がAか…?」
僕の行動にも顔色ひとつ変えずにゆっくりと近づいてくる。
なんで僕の名前を知ってるんだろう…?
ラギーさんの後ろで縮こまっていたら、レオナさんという人に手で顎を持ち上げられ、目線を合わせる形になった。
レオナ「オクタヴィネルの奴らが気に入ってるっつーからどんな奴かと思えば、体がでかいだけの草食動物じゃねぇか」
何を言っているかよくわからないけど、いいことを言われたような気はしない。
レオナ「おもしれぇからマーキングしといてやるよ。ラギー」
ラギー「了解っス」
2人の会話をわけがわからないまま聞いているとまた勝手に体が動く感覚がある。
僕の意思ではないのに体が勝手に動いていて、気づいたら大きなベッドに僕の体は沈んでいた。
ラギー「そんじゃ、ごゆっくり〜」
ラギーさんは言い残すと部屋から出て行ってしまった。
おいていかないで!
僕の願いは虚しく、レオナさんに両手首を拘束される。
A「離してください」
レオナ「オレに命令すんのか?」
レオナさんは僕を見下ろして、目を細めた。
獲物に狙いを定めた獣の目だ。
僕の体はその目に囚われて動けなくなってしまう。
レオナ「いい子にしてろよ」
その声色があまりにも優しくて、僕は抵抗することをやめてしまった。
レオナさんのサラサラの髪の毛が僕の頰をかすめる。
あ、いい匂い。
思考回路は意外と冷静だった。
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なすてん(プロフ) - ムクロさん» コメントありがとうございます!ストレートなお言葉ありがたいし、嬉しいです(´;ω;`)もっと好きになってもらえるように頑張ります! (2020年6月28日 23時) (レス) id: 7c2e5224a1 (このIDを非表示/違反報告)
ムクロ(プロフ) - 好きです((( (2020年6月24日 14時) (レス) id: 1f680d1d0e (このIDを非表示/違反報告)
なすてん(プロフ) - 可憐さん» コメントありがとうございます!エースくんにはわりと健全な男子高校生してもらいたい欲望であんな感じになってますw間違いなく素敵な彼氏になってくれます!w最後までお付き合いいただけると嬉しいです(><)よろしくお願いします! (2020年5月22日 22時) (レス) id: 7c2e5224a1 (このIDを非表示/違反報告)
可憐 - 彼氏力高過ぎる、エースくんめちゃくちゃ好きです、、、、ずっとみます!更新頑張ってください! (2020年5月21日 1時) (レス) id: aaa6925eed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なすてん | 作成日時:2020年5月14日 17時