拝啓、僕が歩んだ日々へ (ページ34)

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モノクロメロディー。ページ34

渇きがおさまった私は
どうやら廊下に押し倒したいぶの上で、すやすやしていたようだった。

彼の首筋に空いた、２つの、小さな穴

今はもうかさぶたになっている。だけどとても生々しい。苦しい。愛おしい。

いぶもまたすやすやしているようだった。

(…違う、これ、貧血)

顔が白い。もとから色白なのに、そう、まるで

“血の気がひいた”みたいに。

今ならまだ間に合う。

半開きの口にちゅっとして起き上がる。さよならいぶ。大好きだからね

「まっ……て……………」

跨ったまま息をつくと
そんなか細い声がした。小さな声で私を呼ぶ。

呼んで、ゆらゆら持ち上げた手で私を弱々しく抱き寄せた。

「怖い夢を、見たの」

(彼女にいきなり首に噛みつかれて血ぃ吸われる夢なんて)

ろくでもないよね。

「Aが僕から離れていく、夢」

口の中にはまだ、血の味が残っている。

「怖くて怖くてどうにかなりそうだった。よかった、起きていなくなってたら僕、死んでた」

『私といても死ぬよ』
「どうして?」
『失血多量で』
「それはアリかも」

『バカ言ってないでよ!!』

カラカラと力なく笑っていた顔がゆがむ、いぶの。
眉毛を変な形にしたと思ったら、ぽろ、って泣いた。

「行っちゃいやだ」

片腕は強く私を抱いて
もう一方の腕で目元を隠す。

「僕の血全部あげますから、いなくならないでください、」

キューケツキさん

「お願いです」

腕の下は、涙の大洪水だった。ぼろろろ、溢れてくる。なんて

なんてきれいなしずくかしら

『…そんなにいらないから』

「えっ?」

鼻真っ赤にして。

『毎日ちょっとずつでいいの。母さんがそう言ってた』
「家系なの!?」
『ずーっと昔からね』

「A、好き」

『私も』

「一生僕の血だけ吸ってていいから、一生離さないで」

おでこをぶつけ合って
私はくすくす笑ってしまう。泣いてもしまう。

『一生逃がしてあげないよ、バカ野郎』

.

.

.

おはこんばんわ!!

モノクロメディー。です(^^)/

国語が苦手な自分には苦しいところのある企画でしたが
こんな素敵でわくわくな企画は初めてだったのでとっっっても楽しかったです!!

Eveくんで「尽生」でした～。文字のまま、「生」を「尽」くしあっていきます。

はつまりあにゅさん本当にありがとう!!(まとめてごめんなさい)
末永くよろしくですm(_ _)m

でわ、企画者様方へ～パス☆☆