*唖然 ページ46
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衝撃のあまり呆然としていると後ろから声が聞こえてきた。
「…ヒヒッ、よく避けられたなァ。」
恐る恐る振り返ると、そこにはいつの間にか知らない男が立っていた。
…さっきまで誰もいなかったのに。
ニヤニヤと意地の悪そうな笑みを浮かべている彼はパーカーのポケットに手を突っ込んでいて、語調から飄々とした雰囲気が感じられる。
よく見ると身に纏っているパーカーには所々血が滲んでいた。インパクト大。てか洗濯しろや。
このパーカーさん(勝手に命名)のさっきの発言から壁に突き刺さっているこのナイフを投げたのはこいつで間違いない。
「…えっちょ、は?いきなり何してくれてんですか!?」
…ふざっけんなよ貴様!初対面の人にいきなりナイフ投げちゃダメだって小学校で教わりませんでしたか!?いやそもそもナイフは人に向けて投げるものじゃありません!ナイフ投げる、ダメ絶対!!
頭の中がパニックで訳の分からない事になっているとイルミさんが私の一歩前に立った。
「…斬殺のメイソン、か。」
イルミさんがポツリと零す様に呟くとパーカーさんは目元をニィと細めた。
「お、名を知られてるとは…俺もそこそこ有名って事なのかねェ」
照れた様にフードの上から頭を掻くパーカーさん。
「そりゃあ、あれだけ派手にやらかせば嫌でも耳に入る。」
「ヒヒッ、お褒めに預かり光栄の極み」
…ちょっと待って私だけ疎外感半端ない。仲間外れいくない。とりあえずあなたは一体全体何者なんですか。
「あーっと…その、そちらの方は…?お知り合いですか?」
勇気を出してイルミさんに問う。
するとイルミさんは片眉を下げ至極面倒そうな顔して、ちらりと一瞬視線をこちらに向けたかと思うとすぐに視線を戻して溜息を一つ零した。
うわもう表情と態度で、こいつこんな事も知らねぇのかよ説明するのめんどくさ、みたいな感じが伝わってきた。つらみ。
渋々といった様子ではあったがイルミさんはゆっくりと口を開いた。
「メイソン・マーダーキラー。通称、斬殺のメイソン。連続猟奇殺人の罪で投獄された懲役250年の長期服役囚。」
イルミさんは未だ先程と同じ体勢のパーカーさんを指差しながら、事も無げに言い放った。
「…は?」
つまりこの人は、連続殺人犯?
*唖然
『というかイルミさんに犯罪者ですって紹介されても…イルミさんだって犯罪者な訳だし…』
『失礼な。俺のはれっきとした仕事だよ。』
『仕事は免罪符になりません!!!』
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まる坊(☆^〇^☆)(プロフ) - 告白の次、常識の前にある公平というページの名前変換に()がついていないので反応していません。()を忘れないようにして頂けると嬉しいです。この小説大好きなので、感情輸入してて( ̄▽ ̄;)お願いします。 (2017年1月11日 12時) (レス) id: 12c71fa02a (このIDを非表示/違反報告)
ぴくるす。(プロフ) - みずあいすさん» 報告ありがとうございます!常時その様に書いているのですが…変換機能が反応していませんか? (2016年9月12日 18時) (レス) id: d8cdc5c150 (このIDを非表示/違反報告)
みずあいす - 名前が変換されてません!普通に(名前)と書き換えてほしいです。 (2016年8月22日 12時) (レス) id: 94c5760bdb (このIDを非表示/違反報告)
ぴくるす。(プロフ) - あむみあむさん» 大体無気力系女子から一気読みとは…結構話数多いですよね、目は疲れていませんか?笑 お褒めの言葉ありがたく頂戴致します!文才はないので特訓中です笑 ありがとうございます、頑張りますね! (2016年8月13日 0時) (レス) id: d8cdc5c150 (このIDを非表示/違反報告)
ぴくるす。(プロフ) - Teke Raさん» Teke Raさんもイルミ好きですか!同志ですね!!私の拙い文章ではイルミのかっこよさが表現出来ているか不安でしたが…伝わってくれて良かったです!ありがとうございます、頑張りますね! (2016年8月13日 0時) (レス) id: d8cdc5c150 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴくるす | 作成日時:2015年8月18日 18時