基本的無気力系女子【HUNTER×HUNTER】

＊説教 ページ5

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目の前に人が墜落してきた所為で砂が舞い上がり、辺りに砂埃が広がった。

砂埃やばい。
ゴホゴホと咳き込むと、すまんかったのぅ、と背中をさすられる。

ありがたいけど、あなた誰ですか？
足の骨は大丈夫ですか？
あと試験会場に落っこちといて人がいるとは思わなかったとか頭の方は大丈夫ですか？


頭の中に多くの疑問を浮かべていると、ふわりと風が吹き、辺りの砂埃が晴れた｡

すると目の前のその人の顔がはっきりと見えて、ついガン見してしまった。

…あれ、この人見た事あるぞ…？

｢ア、アイザック=ネテロ…さん…？｣

｢おぉ、わしの事を知っとるのか。｣

カッカッカ、と快活そうに笑うその人の名はアイザック=ネテロ。
この世界に住んでいて彼を知らない訳がない。

何故ならば、

｢か、会長！？どうしてここに！？｣
メンチさんが慌てて傍に駆け寄り声を掛ける。

そう、彼はあのハンター教会会長様なのだ。

なんでそんなお偉いさんがここに？
というか足は大丈夫ですか？

さっきから足の安否が気になってしょうがない。
実際こんなの見たの初めてだから分からないけど
こんなご老人の方が結構な高さから降ってきて生身で着地、なんて足粉砕骨折コースまっしぐらじゃないですか。


私の心配をよそにネテロさんはメンチさんと話し合いを始めた。

｢ふむ…未知の物に挑戦する気概を彼らに問うた結果、全員その態度に問題あり。つまり不合格と思った訳かね？｣

｢…テスト生に料理を軽んじる発言をされついカッとなってしまった事に加え、調理法がテスト生全員に知られてしまうトラブルが重なりまして…｣

｢つまり、自分でも審査不十分だと分かっとる訳だな？｣

ネテロさんの言葉にメンチさんは顔を伏せ、はい、と短く返事をした。

｢なら良い。反省よりも今後どうするかを考えよ。｣

ネテロさんと話を終えたメンチさんは肩を落としてしょんぼりしていた。

料理の事になると我を忘れてしまう自分は試験官失格だ、と相当落ち込んでしまっている。

そんな落ち込んでいるメンチさんをブハラさんが励ましていた。あ、頭よしよししてる。
良いな、私もメンチさんの頭よしよしする。させて。


それにしてもあれだけ頑固だったメンチさんをこうも簡単に説き伏せてしまうなんて、ネテロさんは凄い人なんだなと感じた。









*説教
『というかネテロさん足は大丈夫ですか。』
『心配ないぞ、痛みは蚊に刺された程度じゃ。』
『そんな強い蚊がいてたまるか。』

＊臆病→←＊墜落

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