基本的無気力系女子【HUNTER×HUNTER】

＊変人 ページ14

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｢じゃ、最初は俺から｣

キルアはニヤリと笑うとネテロさんの周りをゆっくりと歩き始めた。
ぐるぐると歩いていると次第にキルアの姿が増えていく。えっ何で、怖。

影分身的な何かをしたキルアはネテロさんの隙を窺って飛びかかる。
しかしネテロさんはあっさりとよけた。

キルアは再びボールを取ろうと飛びかかる。が、またもやかわされた。
その後も何度か飛びかかるも一向にボールが取れる気配はない。

このままでは拉致が明かないと思ったのかキルアはネテロさんの軸足を思いっきり蹴った。
バキッという音が鳴り響く。

うわぁ…これネテロさん骨逝ったんじゃない？
キルアくん…お年寄りに本気になるとか大人気ねぇよ…子供だけど。

そう思ってキルアを見ると何故かうずくまって足を抑えている。

｢いっ…てぇぇぇ…っ！｣

私はここで思い出した。
ネテロさんは飛行船から生身で飛び降りて着地しても｢痛みは蚊に刺された程度｣とかほざいてた強靭な肉体の持ち主だという事を。

｢…一旦、ゴンにパス｣

｢分かった！じゃあ俺行ってくるね！｣

｢おー頑張れー！ キルア大丈夫？｣

元気よく走って行ったゴンに声援を送り、まだ足を押さえているキルアに声をかける。

｢まぁな…あのじぃさんの足、鋼みたいだぜ｣

｢まじか｣

鋼って。蹴った方がダメージくらうって相当硬いんだろうな…

…あの人本当に人間かなぁ。



＊変人
『私の周り変な人ばっかり。トランプで人切ってみたり影分身してみたり』
『影分身じゃなくて肢曲な』
『なにその一見楽しそうな名前』

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